訃報、マーロン・ブランドさん８０歳＝米俳優

「ゴッドファーザー」「地獄の黙示録」などに出演、 戦後アメリカ映画界を代表する俳優だったマーロン・ブランド(Marlon Brando)氏が１日、 ロサンゼルスの病院で死亡した。８０歳だった。 ブランド氏はアカデミー賞を２度受賞。アル・パチーノやロバート・デ・ニーロなどの 後輩男優の演技スタイルにも大きな影響を与えた。 ２４年４月３日、米ネブラスカ州オマハ生まれ。恵まれない家庭に育ち、少年時代には非行に走ったこともあった。 女優志望の姉の影響で、俳優学校に入学、夏の巡回劇団で、キャサリン・コーネルとの 「キャンディダ」が初舞台。 ４４年、２０歳で「ママの思い出」でブロードウェイにデビュー、エリア・カザン演出の 「欲望という名の電車」では、２年出演した。 ジンネマン監督の「男たち」（５０年）で映画デビュー、エリア・カザン監督の「欲望という名の電車」（５１年）などで 俳優として注目されるようになった。 「革命児サパタ」（５２年）、「ジュリアス・シーザー」（５３年）などに出演し、 ５４年の「波止場」で最初のアカデミー賞を受賞する。

俳優活動のかたわら、アメリカ先住民の支援活動も推進。 　 「ゴッドファーザー」でマフィアのボス、ドン・コルレオーネを演じるマーロン・ブランド ７３年には、「ゴッドファーザー」でのアカデミー賞授賞式に代理の女性を出席させ、 ハリウッドのアメリカ先住民対応を批判させるなどして受賞を拒否した。 私生活では、９０年に息子が娘の友人の殺害で有罪判決を受け、 娘も５年後に自殺するなど、悲劇に見舞われた。 ９４年には自伝「母が教えてくれた歌」を発表している。