訃報、グレゴリー・ペック氏87歳=「ローマの休日」記者役
(2003.6.12)

AP通信によると、米俳優のグレゴリー・ペック氏が米ロサンゼルスの自宅で死去、87歳。 11日夜から12日未明にかけて死亡したとみられるが、詳しい死亡日時と死因は明らかにされていない。

カリフォルニア州出身。「栄光の日々」(1944年)で映画デビュー後、 端正な容姿と上品な身のこなしで脚光を浴び、オードリー・ヘプバーンと共演した名画「ローマの休日」 (53年)でハンサムな新聞記者役を演じ、不動の地位を確立。

「アラバマ物語」(62年)の フィンチ弁護士役でアカデミー賞主演男優賞に輝き、「王国の鍵」(44年)と「子鹿物語」(46年) 「紳士協定」(47年)「頭上の敵機」(49年)の演技でいずれも同主演男優
賞の候補になった。

「白鯨」(56年)や「ナバロンの要塞」(61年)ではダイナミックな演技に挑戦。 「ブラジルから来た少年」(78年)で初めて悪役を演じるなど計50本以上の映画に出演した。

ハリウッドでは人望があり、アカデミー賞主催団体の米映画芸術科学アカデミーの会長を務める一方、 俳優の権利と地位向上にも取り組んだ。68年には人道的な貢献などを理由に同アカデミーから特別賞を、 ジョンソン米大統領から自由勲章を授与された。

(ロサンゼルス共同)(毎日新聞6月13日東京夕刊から)

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