訃報 ダンサー、シド・チャリシーさん(86歳)
(2008.6.17)

 ダンサー、女優だったシド・チャリシーが6月17日(火)、 心臓発作のためロサンゼルスのCedars-Sinai医療センターで死亡したことを、 長年にわたりビジネス・マネージャーを務めたスタン・シュナイダーが明らかにした。

 最近2番目の夫である歌手トニー・マーティンとの結婚60周年を祝ったばかりだったとし、 「いつもおしゃれで優美だった。亡くなる2週間前に会ったときも美しく着飾り、 髪型もきちんとしていた」と語った。

 シド・チャリシー(Cyd Charisse、本名 Tula Ellice Finklea)は、1922年3月8日、 テキサス州アマリロ生まれ。小さな頃からバレエを習い、アドルフ・ボルムや ブロニスラヴァ・ニジンスカと一緒にL.A.でバレエを学び、 MGMの研究生となる前のわずかな間、バレエ・リュスでも踊っていた。

 1メートル67センチ、長い脚と美貌で知られ、当時MGMのスターだったフレッド・アステアや ジーン・ケリーの相手役を務めたことが、チャリシーを一躍スターダムに押し上げた。

 デビュー作は、アステアと共演した『ジーグフェルド・フォリーズ』(46)で、 2度目
に共演し、ヒロインを演じた『バンド・ワゴン』(53)では “Dancing in the Dark”や“Girl Hunt Ballet”などのダンスが高く評価された。 アステアとは『絹の靴下』(57)でも再共演した。

 またケリーとは『雨に唄えば』(52)で初めて共演し、ケリーと“Broadway Melody”を モチーフにしたナンバーを踊り、絶賛された。『ブリガドーン』(54年)と 『いつも上天気』(55年)で共演した。

 チャリシーは、60〜90年代にかけてテレビ出演を続け、 92年に70歳にしてミュージカル「グランド・ホテル」でブロードウェイ・デビューを果たした。

 マネージャー、バド・モスによると、2007年7月にはフランスのテレビ局製作の映画 “Back to the Empire State Building”に出演。アメリカ映画に賛辞をささげる作品で、 カーク・ダグラスやトニー・カーティス、ミッキー・ルーニーらも出演し、 英語で撮影されたが、配給はフランス国内のみだという。

 チャリシーには、60年連れ添った夫トニー・マーティンと2人の息子、2人の孫がいる。 葬儀は22日の午後、ロサンゼルスのヒルサイド・メモリアル・パークで行われる予定。
     
    ≪出演作≫

夢みる少女
闘牛の女王
北の狼
雨に唄えば
君知るや南の国
バンド・ワゴン
我が心に君深く
ブリガドーン
 

(46)
(47)
(52)
(52)
(53)
(53)
(54)
(54)
ラスヴェガスで逢いましょう
いつも上天気
絹の靴下
暗黒街の女
ブラック・タイツ
明日になれば他人
サイレンサー 沈黙部隊
ザッツ・ダンシング
ザッツ・エンタテイメント PART3
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