ジェーン・ラッセル(Jane Russell)は、1921年6月21日ミネソタ州ビミジ生まれ。
本名はアーネスティン・ジェーン・ジェラルディン・ラッセル(Ernestine Jane Geraldine Russell)。 数週間前に呼吸器系の疾患でたおれ、2011年2月28日、カリフォルニア州サンタマリアの自宅で亡くなった。享年89歳。 ジェーンは、幼いころに家族とともにカリフォルニアへ移住し、父親が亡くなったあとはモデルをして家計を助けた。 1940年に受けた映画のオーディションで億万長者ハワード・ヒューズに見いだされ、 スターへの道を歩み始めた。 デビュー作となったその映画「The Outlaw(ならず者)」は、1941年に製作が完了していたが、 当時としては大胆なジェーンの胸元の露出などによりなかなか検閲を通らず、1943年にやっと公開された。 しかし、ヒューズのパブリシティ戦略により水着姿のジェーンのセクシーなブロマイドが 第二次世界大戦の兵士たちに大量に配布されていたので、映画の公開前からすでにジェーンの人気は高く、 公開後は瞬く間に大スターとなった。 プレイボーイとして悪名高いハワード・ヒューズは何度もジェーンに手を出そうとしたが、 ジェーンはそのたびにヒューズをはねのけ、「The Outlaw」の衣装の下に着けるため 監督のヒューズ自ら特別にデザインしたというブラジャーも、 「サイズが合わないわ」と言って着用することはなかったという。 |
その後もハリウッドのセックスシンボルとしてのイメージとは裏腹に
身持ちがかたいジェーンにスキャンダルは少なく、1943年にジェーンは同じ高校へ通った幼なじみの
フットボール選手Bob Waterfieldと結婚し、1968年に離婚した後は、
2度目の夫である俳優のRoger Barrett、3度目の夫である不動産仲介業者のJohn Calvin Peoplesともに、
亡くなるまで連れ添っている。 1953年に公開された「紳士は金髪がお好き」ではマリリン・モンローの友人役として出演し、 マリリンに匹敵する人気を得た。 撮影中は神経過敏なマリリンを姉御肌のジェーンが常にかばい、2人はとても仲が良かった。 のちにジェーンは、当時を振り返り5歳下のマリリンのことを「妹のような存在だった」と語っている。 1955年には「紳士は金髪がお好き」の続編「Gentlemen Marry Brunettes(紳士はブルネットと結婚する)」に主演し、 西部劇「The Tall Men」でクラーク・ゲーブルと共演するなどキャリアのピークをむかえたが、 1960年代には映画界から姿を消す。 「なんで映画を辞めたかって?年だったからよ。あのころは、女優なんて30過ぎて続けることじゃなかったの」と 1999年のインタビューで語っている。 1960年代以降映画に出演することはなかったものの生涯アクティヴであり続けたジェーンは、 ゴスペルグループを結成したり、ホテルのバーで歌手として出演したり、 教会のチャリティなどで亡くなる直前まで忙しい生活を送っていたという。 |
出演作品: ならず者− The Outlaw (1943) 腰抜け二挺拳銃− The Paleface(1948) 犯罪都市− The Last Vegas Story (1951) 紳士は金髪がお好き− Gentlemen Prefer Blondes (1953) フランス航路− The French Line (1954) 海底の黄金Underwater!− (1955) 紳士はブルーネット娘と結婚する− Gentlemen Marry Brunettes (1955) |