秋谷海岸の夕日

横須賀市の秋谷海岸は、夕日の美しいところとして、
カメラの放列がしかれるところ。

冬の快晴の日、伊豆半島に沈み行く太陽。
刻々と変わる海の色を写すことは難しい。


葉山ホテル“音羽の森”から。 2003.1.12 16:54〜16:58

 作家の吉村昭さんは二十八歳で父親になった時のことを文芸春秋「縁起のいい客」で書いている。

 産まれると聞いて病院に駆けつけると、分娩室で夫人が苦しそうにうめいていた。 手を握って「しっかりな」と声をかけて顔を見つめているうち、目の下に見慣れないホクロがあることに気づいた。 「産気づいたからといってホクロができるわけがない」。 実は、気が動転して妻と間違えて他の妊婦の手を握って励ましていたというのだ。

 これほど深刻な話ではないが、今年70歳のAさんはゴルフに行くのに、朝6時の約束で知人宅へ車で迎えに行った。 冬なのでまだ暗い。

 早めに近所まで行くと、向こうからゴルフバッグを担いだ彼が来たので、 車を止めて車内からトランクを開けると、彼はバッグをトランクに入れて後部座席に乗り込んだ。

 「早いですね」と言うと、「だって5時50分ですよね」の返事。振り返って「6時でしたが。Bさんですね」と言うと違っていた。

 危うく走り出す前に間違いが分ったが、知人といってもまだ1、2回しか会ったことがないのでよく分らなかったこともあるが、 Bさんも自分の脇で車が止まり、タイミングよくトランクが開いたので、てっきり迎えの車だと疑いもなくバッグを積んで乗車した次第。 勘違い同士のハプニングだった。



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