若草物語

<Little Women>  (49年)

<スタッフ>
製作・監督
 原作
脚本

撮影

作曲

<キャスト>
ジョー
  ローリイ
  べス
  エミイ
  メグ
  ベアー教授
 

マーヴィン・ルロイ
ルイザ・メイ・オルコット
ヴィクター・ヒーアマン
セイラ・Y・メイスン夫妻
ロバート・プランク
チャールズ・シューンボウム
アドルフ・ドイチェ


ジューン・アリスン
ピーター・ローフォード
マーガレット・オブライエン
エリザベス・テイラー
ジャネット・リー
ロッサノ・ブラッツィ
 今なお世界中の人々に愛読されておりアメリカの代表的な家庭小説として有名な ルイザ・メイ・オルコット女史の「リツル・ウイメン」(岩波文庫版邦訳「四人の少女」)を映画化した 1949年度MGM総天然色映画。
 この小説は有名なだけに既に2回映画化されている。第一回は無声時代1918年パラマウントで 映画化されでいるがこれは輸入されていない。二度日はRXO社で「フィラデルフィア物語」「アダム氏とマダム」の ジョージ・キューカーの監督になるものだが、これは輸入され、主人公ジョーに扮した キャサリン・ヘップバーンの名演技と共に見ごたえある佳作として評判が高かつた。 今度は三度目で、これは「心の旅路」「哀愁」などの傑作で知られるマーヴィン・ルロイが 製作、監督に当っている。
 脚本は、前作(1933年作品)でアカデミイ脚本賞を獲得したヴィクター・ヒーアマン、 セイラ・Y・メースン合作のシナリオを用い、これに「ジョルスン物語」の新進脚色家で ハンガリー劇作家出のアンドリュウ・ソールトが更に脚色の筆を加えている。 なおヒーアマン、セイラの二人は脚本家夫妻として知られ、協同で「心の傷手」「模倣の人生」の佳作を ものしている。
 撮影は「女の顔」「下町天国」のロバート・プランク、「悪漢パスコム」 「凸凹ハリウッドの巻」のチャールズ・シューンポウムが協同で当り、テクニカラー監督は 例によっでナタリイ・カルマスが担当している。音楽は「奥様武勇伝」のアドルフ・ドイッチ。
 さて配役は、MGM自慢の娘役スタアをずらりと並べた豪華版で、4人姉妹のジョーには ジューン・アリスン(「甦える熱球」「グレン・ミラー物語」)、 ベスにはマーガレット・オプライエン(「百万人の音楽」「線のそよ風」)、 エミイにはエリザベス・テイラー(「黒騎士」)、 メグにはジャネット・リー(「裸の拍車」)がそれぞれ扮して主演している。 4スタアはいずれも劣らぬ好演技を見せているが、中でもアリスン、オブライエンの対照的な演技は 好
評を浴びた。
 この他の主演は、ピーター・ローフォード、ロッサノ・ブラッツイ、メリイ・アスター3人。

 <物語>  マーチ家には4人の美しい娘がいた。虚栄心は強いが妹達には優しい長女のメグ、 小説家志望の努力家でお転婆のジョー、絵の上手な気取り屋で食いしんぼうのエミイ、 いじらしい程のはにかみ屋で病身の末っ子ベス。
 パパが南北戦争に出征して留守なのでその年のクリスマスは貧しく、 姉妹たちはそれが不満だったが、ベスの言う通り、パパもママも姉妹もこんなに幸福に暮しでいるだけでもよいのだと思い、 毎日雪の中をじゆつ兵品の手伝いに忙しいママをいたわりながら、戦地のパパからの手放を楽しみに 暮らしている。
 プレゼントなしのクリスマスだったが、でもイヴにはガミガミ屋のマーチ伯母さんが 4人に一弗ずつ呉れたので喜び勇んで町へ出かけ、メグは帽子、ジョーは本、エミイは絵具、 ベスは楽譜それぞれ欲しいものを買って来た。 そして姉妹はママを囲んでメグがキング家の家庭教師になったことを報告し、 ママにはパパの手紙を読んで項いた。姉妹にはこれほど嬉しいプレゼントはなかった。
 その夜4人はぺスの提唱でお小ずかいをためた心からのプレゼントをママに贈った。 靴、手袋、ハンカチ等々…
 翌朝、姉妹が朝食の贈物を持って近所の貧家を慰問に出かける時、門口で二人の青年に会った。 一人はお隣のローレンス家にいるローリイという青年、気むずかしやのローレンス老人の孫だった。 お転婆のジョーはすぐローリイと親しくなり、或る日邸を訪問して老人ともすっかり仲良くなり、 長い絶えていたマーチ家とローレンス家との親交がいっぺんにもどった。 ・・・  (121分)

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