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古城の剣豪＜Quentin Durward＞ （56年） |
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＜スタッフ＞ 製作 監督 原作 音楽 ＜キャスト＞ クエンティン・ダワード イザベル姫 ルイ11世 ヘイラデン |
パンドロ・Ｓ・バーマン リチャード・ソープ サー・ウォルター・スコット ブロニスロウ・ケイパア ロバート・テイラー ケイ・ケンドール ロバート・モーレイ ジョージ・コール |
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男は飽くまで雄々しく、女ほ飽くまでも美しかった15世紀のフランス。
権勢を誇る封建諸侯、そして彼等の横暴と陰謀、腹黒い森の浪士の一党と、彼等を率いる仮面の伯爵の捲起す風雲に、
さいなまされる美女が織り込む冒険、敢然と飛び込む正義の騎士クエンティン・ダワード、
総天然色シネマスコープにくり展げる剣と恋との痛快篇である。
「黒騎士」「円卓の騎士」の製作パンドロ・S・パーマンと監督リチャード・ソ−ブ、 主演ロバート・テイラーのコムビの第三作で、正義の騎士クエンティン・ダワードの 波瀾万丈の冒険を描いたMGM大絵巻である。 原作は英国の世界的文豪サー・ウォルター・スコット（1771〜1832）で、スコット52才の時の作品で 1823年６月に発表された傑作である。 クエンティン・ダワードはフランス史に取材し、発表されるとすぐに仏訳され、 パリ市民の愛読するものとなり、彼の歴史小説や多種の著作の内でも代表的傑作とされ、 スコットの名を一層高名にした。デュマの傑作「三銃士」のダルタニアンの痛快無此の活躍は クエンティン・ダワードが手本と云われている。 物語はルイ11世と従兄弟バーガンデイ大公、大胆チャールズの対立が中心となっている。 騎士道がようやく凋落してきた頃。 スコットランドの騎士がその風潮の起ってきたフランスに単身赴き、フランスを二分して対立していた ルイ11世側と従兄弟のバーガンデイ大公側が、勢力のキャステイング・ポートを握る美しい姫の領地と 莫大な財産の争奪の嵐に捲き込まれる。 クエンティン・ダワードに扮するロバート・テイラーをめぐる女性には英国映画界きつての美人で 「完全なる良人」で我国にデビューしたケイ・ケンドールである。そして狡智に長けたルイ11世に ロバート・モーレイ、チャールス勇王にアレック・クルネス。急を告げる風雲を利用して 財産を増そうとする野武士の一党を率いるウィリアム伯をダンカン・ラモントが扮し、 波潤と色彩豊なこの映画の効果を盛り上げている。 これはMGM英国撮影所で製作されたもので、舞台の背景には15世紀中葉から16世紀に建てられた フラソスのロワール・ヴァレイ附近の四つの城を中心に為されたものである。 |
<物語>
15世紀中葉。ヨーロッパでは騎士道に代る新しい戦略が生れ様とする頃。
クエンティン・ダワードは、まさにその最後を飾るにふさわしい一人であった。 大方のスコットランド人がそうであるように、自尊、高潔、名誉の念に富み、武器を執っての技にかけては 牢固たる自信を持っていた。 そのクエンティンに、日頃から敬愛していた伯父、クロフォード伯爵から使命が下った。 ヨーロッパ、ベロンのバーガンデイ大公チャールス勇王のもとに使者として赴く事であった。 伯父伯爵はマークロイの女伯爵イサベルとの政略結婚を考えており、 クエンティンにその女伯爵が伝えられている様に美しく、富裕であるかを調べさせるのであった。 クエンティンは剣を抜いて、立派にその責を果たす事を誓った。 一方バーガンデイの城では、美しいイサベルが倣慢なバーガンデイ大公に、 あの古くさいクロフォード伯に牝牛の様に売られて行きたくはないと主張していた。 しかし、バーガンデイの当面の敵であるルイ王朝に対抗する勢力を得るためには、 イサベルをクロフォードに嫁がせ、合せてスコットランドと同盟を結ぶ必要があつた。 クエンティンが城に到着した夜の宴で、イサベルはクロフォードとの特約を発表しなければならなかった。 ところが婚約発表を嫌うイサベルは、従者も連れず城を逃げ出した。 直ちに姫の追跡が始った。クエンティンも急を聞いて跡を追つた。 ２人の護衛をつけたイサペルは途中、ド・ラ・マークのウイリアム伯の一党に襲われた。 ド・ラ・マークはアルデンの野獣として知られた黒衣の山賊一味の頭目だつた。 跡を追ってきたクエンティンがもう少しでイサペルの馬車に追いつこうとしたとき、 ド・ラ・マークとその部下の山賊達に取り巻かれようとしていた。姫の危険を察知したクエソティソは 敢然と山賊の中に斬り込んだ。暗闇の中で大混乱が起り激斗となった。イサペルほこの騒ぎの中を 無事逃げ出す事が出来た。 スコットランドの大使マルコムはクエンティンが今フランダースの恐脅とも云われている ド・ラ・マークを食い止め撃退したと知って非常に驚いた。そしてイサベルはルイ11世の庇護を求めて待ったのだと云う。 ・・・(101分） |