剣侠と美女

<Crossed Swords> (54年)

<スタッフ>
製作

  監督・脚本
 撮影

<キャスト>
レンツォ
  フランチェスカ
  ラニエロ
  フーリヴァ
  トマシナ
 

J・バレット・マホン
ヴィットリオ・ヴァッサロッティ
ミルトン・クリムス
ジャック・カーディフ


エロール・フリン
ジーナ・ロロブリジーダ
チェザレ・ダノヴァ
ナディア・グレイ
パオラ・モリ
 かつて日本に来て「東京ファイル211」を撮ったことのあるプロヂューサーの バレット・マホーンが、イタリアのヴィットリオ・バッロッティと共同で製作に 当ったものである。撮影隊はイタリアの現地にロケーションして、 南部イタリアの中世の城がそのままに残っている小さな町を背景として、 その大部分の撮影を行なったものである。
 脚本と監督には「狐の王子」の脚本を書いたミルトン・クリチスが当り、 パテカラーによる色彩撮影監督として、「黒水仙」「赤い靴」「アフリカの女王」など 数多くの色彩名作の撮影によって知られるジャック・カーディフがこれに当っている。
 出演者の主なものは、最近「印度の放浪児」や「凡ての旗に背いて」 「モンタナ」などの作品のある二枚目スタア、エロール・フリン、「白い国境線」 「花咲ける騎士道」で売出したイタリアの性的魅力スタア、ジーナ・ロロブリジーダ、 イタリア新進スタア中の花形パオラ・モリ、「鷲の谷」で紹介されたルウマニア出身の イギリス映画スタア、ナディア・グレイなどが競演している。
 衣裳のニノ・ノヴァレスは、イタリア有数の衣裳デザイナーでかつて アメリカ映画「狐の王子」の衣裳デザインを担当したことがある。

 <物語>  シドナという小さな公園で(場所は中世イタリアの或る処と云う仮定)結婚を 奨励する厳重な法案が通過Lた。20歳を越えた男ほ結婚せねばならず、さもないと 投獄か全財産を没収されることになった。
 こんな法律ができたなどとは露知らず、 法律にまるっきり該当する2人のシドナの独身青年が祖国へと帰ってきた。
 一人はシドナ公の息子で、公国に尽すより独身者としでの自由を謳歌しているラニエロ。 彼は年月を微行で旅行に冒険に暮してきて、厭々ながらいま公爵の居城にもどってきたのである。
 もう一人は、有名なレンツォで、ドン・ファンや議論好きの評判は決して労なくして 得たものではない。
 ラニエロの友人で、ラニエロが全然良い影響なんかありはしないと云うと、 彼が俺の教えたことは知恵と責任に欠けるところなんかありはしない、と云った具合の 曖昧な教師でもある。
 シドナに近づき昔の恋人フルヴィアに偶然出会うや、レンツォは自分が嘗て説 いた恋愛への忠告なんぞ自分から綺麗さっばり忘れてしまった。レンツオに振られた 腹いせに金持だが年寄りで馬鹿な男ジュナレルリに嫁いでいた彼女だが、レンツォに会うや 2人の恋ほ忽ち再熱し、彼女の館で逢引話が纏った。
 ジュナレルリは不意に戻ってきて、 逢引中2人をみて驚いた。彼ほ剣を抜いたが忽ちに名剣士のレオンツォの為に剣を奪われて しまった。彼は逃げ出しながら復讐してやるぞと叫んだ。嫉妬、それに権力への慾望に駆られた ジュナレルリは、公爵に二心を持ち謀反を企てるカウンセラーのパヴォンツェロの仲間に加わった。 ・・・
   (80分)

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