白人部隊撃滅<Pillars of the Sky> (56年) |
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<スタッフ> 製作 監督 原作 脚本 撮影 美術 音楽 編集 <キャスト> エメット・ベル曹長 キャラ・ギャクストン ジョーゼフ・ホールデン博士 トム・ギャクストン大尉 ロイド・キャラカート軍曹 ティモシー |
ロバート・アーサー ジョージ・マーシャル ウィル・ヘンリイ サム・ロルフ ハロルド・リップステイン アレキサンダー・ゴリツェン ビル・ニューペリー ジョーゼフ・ガーシェンスン ミルトン・カールース ジェフ・チャンドラー ドロシー・マローン ワード・ポンド キース・アンデス リー・マーヴィン シドニー・チャップリン |
1800年代の中頃、アメリカ大陸の北西部オレゴン地区には、パルース、ネズ・パース、
キュール・ダレーンなどのインディアンの種族が住んでいたが、彼らはアメリカ政府との
協定により、あたえられた居住地区(リザーヴェイション)を彼らの自由の天地とし
て、白人たちの来ることを極度にきらっていた。
彼らの中には、つとに白人との共存共栄に目ざめ、キリスト教を信じて洗礼をも受ける者がいたが、 その一方にはこの映画に出て来るカミアキンのような頑固に白人をきらう酋長もいた。 この作品はパルース族の若き酋長カミアキンとノースウェスト・パッセージ(北西への開拓路)の建設に向ったアメリカ 騎兵隊とのあいだに、ふとした誤解がもとで交わされた戦斗を稔天然色シネマスコープ画 面に描いたものである。 原作はウィル・ヘンリーの書いたベストセラー小説で、脚色はサム・ロルフ、製作はロ バート・アーサー、監督は戦前は「情無用!」「砂塵」、戦後は「ポーリンの冒険」「燃え る幌馬車」「ジャングルの決斗」など前後約4百本近い作品を出している老巧ジョージ・ マーシャル、撮影は「アパッチ族の最後」「南部に轟く太鼓」のハロルド・リップスタインが担当している。 主演は「折れた矢」「戦いの矢」「全艦発進せよ!」のジェフ・チャンドラー、「コロ ラドの決斗」「地獄の掟」「テーブルロックの決斗」、そして「風と共に散る」で1956 年度のアカデミー助演女優賞を獲得したドロシー・マローンの2人。助演陣には「静かな る男」「ホンドー」「長い灰色の線」「ミスターア・ロバーツ」等のワード・ ボンドはじめ、キース・アンデス、「桃色大王」のシドニー・チャップリン、「攻撃」の リ−・マーヴィンなどがいる。 | <物語>
アメリカ北西部オレゴン地区の開拓路と砦を建設する任務を受
け、部下騎兵隊をひきいた工兵大佐エドスン・ステドロウが、イ
ンディアン地区の境界線であるスネイタ・リヴァーに来て橋をか
けた。
だが、アメリカ政府とのあいだに結んだ協定文を読めない インディアンの酋長たち、中でも最もはげしい性格をもつパルー ス族のカミアキン酋長は、地区内に住む各種族の酋長会議を召集 し、スネイク・リヴァーを渡河した騎兵隊には全力をあげて攻撃 を加えることを決議した。 ネズ・パース族の酋長ティモシーや頭の働くルーカスを部下に もつ、インディアン地区警察班長エメット・ベル曹長はかつて歴 戦の勇士として大尉にまで昇進した男であるが、生来の酒好きと 将校生活のかた苦しさをきらって大尉の階級を返上し、曹長とし て呑気な生活を続けていた。 そのベル曹長はステドロウ大佐を訪 ねて、インディアン地区への進出の危険を説いたが、過去15年 間ウェスト・ポイントの士官学校に勤務して、実戦の経験が全く ない大佐は、彼の警告を容れないばかりか、その軍紀紊乱のかど で懲罰に付した。 ところが、この騎兵隊に志願で加わって来てい るトム・ギャクストン大尉は、かつてベルと同じ隊にいたことが あり、将官の娘キャラを張り合った仲であったが、ベルを退けて 見事結婚はしたものの、妻の心は常にベルの上に走り不幸な結婚 生活をして来た。 そのキャラがオレゴンにいるベルの姿を追って 家出していたのである。当然、ベルとギャクストンのあいだには、 はげしい反目が火花を散らしはじめた。・・・ (95分) |