草原の野獣

<Gunman's Walk>  (58年)

<スタッフ>
製作
 監督
原作
 脚色
撮影
美術
編集
作曲

<キャスト>
リー・ハケット
エド・ハケット
デーヴィ・ハケット
クリー

フレッド・コールマー
フィル・カールソン
リック・ハードマン
フランク・S・ニュージェント
チャールズ・ロートン・Jr.
ロバート・ピーターソン
ジェローム・トムス
ジョージ・ダニング


バン・ヘフリン
タブ・ハンター
ジェームズ・ダーレン
キャスリン・グラント
 拳銃こそ男の命と信じて西部に生き、一代の牧場主となった男が2人の息子を 自分と同じような男に育てようとする。だが兄だけか彼の意の如く若く遥しく 拳銃の使い手として育った。だが若い奔放な血は略奪的で常に波乱を播き起し殺人、 脱獄のあげく山に追われる。望みをかけた我が子の処刑されるのは見るに忍びず 山上に我が子と対決して撃ち果す。父と子の拳銃に賭けた悲壮な宿命を描いたも のである。
 リック・ハードマンの小説を「黄色いリボン」「ミスター・ロバーツ」等 巨匠ジ ョン・フォード作品で有名なフランク・ ニュージュントが脚色、 「彼等は馬で西へ行く」「無警察地帯」のフィル・カールスンが監督。
 「去り行く男」「夜の乗合自動車」のチャールス・ロートン・ジュニアが撮影、 「ピクニック」「愛情物語」のジョージ・ダニングが音楽、「シェーン」の ヴァン・ヘフリン、「果てしなき決闘」のタブ・ハンター、「赤い連発銃」のカスリン・グラント、 「波止場の鼠」のジェームス・ダーレン等が主演。

   <物語>  1890年、ワイオミングの春である。平原の彼方から若い2人の男がやって来る。 何処かの帰りでもあろうか。エド・ハケットと弟のデーヴィ。この辺りに有名なハケット牧場の 所有者リー・ハケットの息子達である。エドは25歳、乱暴な反抗的な性質で豹のように略奪的 な男である。デーヴィは優しく臆病で兄のいう通りになる青年である。
 父親のハケットは生粋の西部男で2人の息子を勇敢な
西部の男に育てようと努めて釆た。 何も怖れぬ度胸と手練の拳銃に生きる男に育てて来た。だが兄のエドだけが彼の理想に合う男に育った。 そしてエドだけが彼の自慢の種だった。
 近くにインデアンの有力者パーセル・エイブリイが管理しているシオックス交易所がある。 ハケットは牧場の馬の大群を売るためにシャイアンの町まで追ってゆく牧童として交易所から ポール、カーリイ、ブラックホースの3人を傭った。彼等はフランス人とインデアンの混血で ある。
 ポールの妹クリーは美しい娘であった。予てからエドば魅せられ機会あるごとに 言い寄ったが彼の粗暴な性質を知っている彼女はエドを避け弟のデーヴイの方に傾き親密になってゆくのであった。
 やがて馬の狩集めが始った。牧童達の手練が発揮される。仕事ではポールが第一人者であることは エドにとって面白くない。仕事ばかりでなくクリーの兄であるということも知って、 それはやがて嫉妬と憎しみに変った。
 広大な草原に一馬を追い集める毎日が続いた或る日、一匹の野性の素晴らしい白馬を発見したポールが追った。 続いてエドも追った。激しい競り合いの果てにエドはポールに接近して乗馬もろとも断崖から落し殺して了った。 誰知るまいと思ったが近くの丘からこれを見ていたのがカーリイとブラックホースであった。 弟デーヴイはクリ一に惨事を知らせてやった。  ・・・
    (97分)

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