西部の三人兄妹

<Gun For a Coward>  (56年)

<スタッフ>
製作
 監督
脚本
撮影
音楽
編集

<キャスト>
ウィル・キォ
ブレス・キォ
オード・ニヴェン
ラヴィング
ヘーディ(ハリイ)・キォ
キォ夫人
ストリンガー
アンディ・ニヴェン


ウィリアム・アランド
アブナー・バイバーマン
R・ライト・キャンベル
ジョージ・ロビンソン
ジョセフ・ガーシェンソン
エドワード・カーティス


フレッド・マクマレイ
ジェフリー・ハンター
ジャニス・ルール
チル・ウィルス
ディーン・ストックウェル
ジョセフィン・ハッチンスン
ジョン・ラーチ
ポール・バーチ

 父代りになって二人の弟を庇護する剛毅な長男、暴力を否定したために臆病者と罵られる次男、 短気で無暴な三男――牧場を経営する三人兄弟の、それぞれ異なる性格と、それぞれ違う運命の道を辿る姿を描く西部劇。
 兄弟愛の物語であるが、中心は次男に置かれ、兄の愛する女性と恋に落ちて悩む彼が、恋よりも兄弟愛を重んじて去る兄のために、 臆病者の汚名をそそぐようになるまでの過程が描かれる。
 これにいろいろのアクションを盛って興味ある物語を構成したのは、R・ライト・キャンベル。 監督は、舞台俳優及び演出、テレビの演出、脚本、スクリーン・テスト監督、演技コーチ等多種な道を歩いて、遂に年来の志望である映画監督になった アブナー・バイバーマン。撮影監督は「四角いジャングル」を担当したジョージ・ロビンソンである。
 フレッド・マクマレイ(卵と私、ママの新婚旅行、ケイン号の反乱)は自身の柄に合った男性的な長男を演じ、 「捜索者」「誇り高き男」で今売出しの若手ジェフリー・ハンターは、同じ女を兄と愛する静かな性格の次男に扮して内面的な演技をみせ、 舞台女優として「ピクニック」に好演し、時々は映画にも出演するジャニス・ルールが、 長男と次男の間に挟まる女に扮し、少年俳優として有名だったディーン・ストックウェル(愛の決断、育ち行く年、緑色の髪の少年、印度の放浪児)が 短気で喧嘩早い末弟を好演して性格描写に成功している。
 <物語>  父なき後キォ家の長男ウィルは、父代りになって牧場を経営し、おとなしいブレスと乱暴者のヘーディの2人の弟の面倒を見て来た。
 だが母親は以前から西部の物騒な牧場暮しが嫌いで、出来れば東都へ帰りたいと思っていた。 次男のプレスは20を出たばかりの青年で、西部育ちなのに気持がやさしく、暴力否定を信念としていたので、当然母親の愛情を一身に集めていた。
 母親はセント・ルイスに住む姉から、来いという手紙を受取り、大喜びでプレスと共に出発しようと思ったが、 プレスは牧場でウィルを助けるのが義務帯だと云った。ウィルも母親に、プレスを男らしくするために牧場に置くことがいいと薦めたが、母は怒った。
 付近に農民が入り込んで来て、牧場主たちとの間に不穏な空気が漂った。ウィルは近くの牧場のアンディ・ニヴェンと協力して、 その対策に当った。ニヴェンの娘のオードとウィルは将来結婚する約束になっていた。だがウィルは、忙しさに取り紛れ、 式の日取りを延ばすばかりか、週末に彼女を訪れることさえ実行出来なかった。
 牝馬が仔馬を産んだ。その仔馬はプレスのものになった。プレスは母lに、はっきり東部へ行くことを断った。その中に母親 は病を得て死んだ。
 やかて付近の牧場の牛を集めてアビリーンの町まで送ることになり、その牡行会がキォ家の庭で開かれることになった。ウィル はその牛輸送の釆配だった。
    (73分)

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