眼下の敵<The Enemy Below> (57年) |
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<スタッフ> 製作・監督 原作 脚色 撮影 音楽 指揮 <キャスト> マレル大佐 フォン・ストルベーグ艦長 |
ディック・パウエル D.A.レイナー海軍中佐 ウェンデル・メイズ ハロルド・ロッソン リー・ハーライン ライオネル・ニューマン ロバート・ミッチャム クルト・ユルゲンス |
駆逐艦対潜水艦の息詰まる対決と決戦を描き、しかもその中に人間性の美しさを高らかに
謳いあげたこの対策は、イギリス海軍中佐D.A.レイナーの迫真の体験記を原作としたものである。 製作、監督は、かつてスターとして活躍してRKOで「非常線」「征服者」を、 コロムビアで「夜の乗合自動車」を監督して好調のディック・ポウエルがフォックスとの 契約第一回作品としてたずさわったものであり、撮影は古くは「白昼の決闘」 「アスファルト・ジャンクル」をものし、近くは「ロケット・パイロット」や「悪い種子」を 発表して来たハロルド・ロッスンが、流麗なキャメラ・ワークを見せている。 音楽は「白雪姫」や「打撃王」の佳調から、「気まぐれパス」まで 活躍を続けて来たリー・ハーラインがおとろえぬ名調に感動を盛り上げている。 尚、この映画は女性が1人も登場しないめずらしい作品の一つである。 | <物語>
第2次大戦下の南大西洋。ドイツのUボートの撃滅をめざすアメリカ駆逐艦ヘインズ号の
マレル艦長は、着任以来艦長室に閉じこもったきり甲板にも現われず、乗組員たちの不審を
かっていた。しかし、軍医やウエア士官は水兵たちの「艦長は民間出身だから
船酔いで苦しんでいるのだろう」との疑念を打ち消し、今に真実が分かると言って悟した。 海また海の続く果てに今日も朝がやってきた。その日、艦のレーダーがUボートを捕え、 艦長が初めて姿を現し、その顔のあまりの疲労と焦燥の色に、乗組員たちは激しいショックを感じた。 マレル艦長は着任前に乗った船が魚雷攻撃を受け、言語に絶する苦労をしていたのである。 一方Uポートの艦長フォン・ストルバーグと副官シュワッファーは米駆逐艦の追跡を探知し、 レーダーの眼をくらますためにジグザグ・コースをとった。彼等は基地へ帰り、 暗号書を受取らねばならぬのである。 ・・(102分) |