バルジ大作戦<Battle of the Bulge> (65年) |
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<スタッフ> 製作 監督 脚本 撮影 美術 音楽 編集 <キャスト> カイリー中佐 ヘスラー大佐 グレイ将軍 ブリチャード大佐 デュケスン軍曹 シューマッヘル ルイズ エレナ ウォレンスキー少佐 コーラー将軍 コンラット伍長 ウエーバー中尉 ガフィー軍曹 |
ミルトン・スパーリング フィリップ・ヨーダン ケン・アナキン フィリップ・ヨーダン ミルトン・スパーリング ジョン・メルソン ジャック・ヒルデヤード ユージン・ローリー ベンジャミン・フランケル ダーク・パーソンズ ヘンリー・フォンダ ロバート・ショウ ロバート・ライアン ダナ・アンドリュース ジョージ・モンゴメリー タイ・ハーデン ピア・アンジェリー バーバラ・ワール チャールス・ブロンソン ウエルナー・ピータース ハンス・クリスチャン・プレヒ ジェームス・マッカーサー テリー・サバラス |
1944年12月、ヨーロッパ戦線ですでに敗色濃かったドイツ軍が、最後の賭けともいうべき猛反攻を試みて、
ベルギーのアルデンの森一帯を占拠すろアメリカ軍を一時大混乱におとしいれた。
当時ルントシュテット攻勢といわれたのがそれで、ドイツ側が "クリスト・ローゼ作戦〉と呼称する
この反撃のために用意したのはタイガー重量級戦車2000輌、砲1900門、兵25万。
その攻防の凄絶さと劇的な推移とで第二次大戦史にも特筆すべき一大攻防戦であった。
この映画は、その大反撃の一部始終を極力史実に忠実に再現してみせるもので、 アメリカ側とドイツ側の両面から戦況をつぶさに追いがら一つの壮大な戦争ドラマを組み立てていく手法は 「史上最大の作戦Jを思わせるが、テクニカラー・ウルトラ・パナビジョンによる超大型画面をフルに生かした アクション・シーンの迫力と、登場人物たちの人間像に加えた掘り下げの周到さが、この作品を今までにない 厚味と臨場感あふれる戦争スペクタクルに仕立て上げている。 監督のケン・アナキンは、「史上最大の作戦」で米・英・独・仏から選ばれた4人の監督の一人として イギリス軍のシークェンスを担当したベテランだが、最近では「素晴らしきヒコーキ野郎」で 超ワイド・スクリーンを縦横に駆使した演出力の冴えがいまだ記憶に新しい。 製作はミルトン・スパーリング(陽動作戦)とフィリップ・ヨーダンの担当だが、 もともとは脚本家のヨーダン(エル・シド)にスーパーリングとジョン・メルソンが加わって オリジナル脚本を仕上げているのも大いに異色で、音楽のベンジャミン・フランケルも特殊効果の アレックス・ウェルドンもすべて第一級ぞろい。。主題歌「バルジ大作戦マーチ」も聞きもののひとつである。 米・独・英からよりすぐった出演者の顔ぶれも豪華なもので、ヘンリー・フォンダ(危険な道)を筆頭に、 ロバート・ライアン(史上最大の作戦)、タイ・ハーディン(魚雷艇109)、チャールス・ブロンソン(大脱走)、 ジェームス・マッカーサー(スペンサーの山)等が出演している。 ロケ撮影のヤマ場はガダラマ山系中のネバセラーダで行なわれ、雪、みぞれ、雨、ぬかるみの猛攻には 出演陣もスタッフも死ぬ思いを味あわされたが、ケン・アナキン監督ひとりは、おかげで物語にふさわしく リアリズム描写に成功したと大いにゴキゲンだったという。 | <梗概>
1944年12月、ヨーロッパ戦線に破竹の進撃を続ける連合軍の間では、
ナチの崩壊ももう時間の問題だという楽観的な予想が大勢を占めていたが、
この楽観論に疑問を抱く者もいないではなかった。
雪と霧におおわれたベルギーの国境近いアルデンの森一帯を 85マイルにわたって細長く散開占拠しているアメリカ軍六箇師団の中のカイリー中佐もその一人で、 ドイツ軍は必ずもう一度なんらかの形で反撃に出て来るだろうと予想し、単独の偵察飛行を続けていたが、 しかしグレイ将軍は、確実な情報をにぎるまではとカイリーの意見に対して半信半疑だったし、 プリチャード大佐も彼の危懼を一笑しただけであった。 一方、その頃、ジーグフリード線をへだてたドイツ軍内では、 知能、胆力ともにナチ陸軍きっての猛将ヘスラー大佐が、コーラー将軍から大反撃作戦に関する指示を受けていた。 強大なタイガー戦車群を一斉に進撃させ、70時間以内にアメリカ軍防衛陣地を撃破寸断して ウール河とムーズ河を渡り、更にアントワープに達しようという計画である。 この一大反撃に成功すれば、ヨーロッパの戦局を逆転させることも可能なのだ。 作戦司令部内は、最新の設備を持ったドイツ軍の底力を一挙に示そうと、打倒アメリカの熱気に燃えたっていた。 ヘスラー大佐の指揮下におかれた若い兵士たちは未熟な少年のような面影を残していて、 そこに一抹の不安はあったが、ドイツ最強の戦車隊員として勇躍戦斗に参加する士気は充分。 従卒コンラッド伍長と共に、ヘスラーは任務遂行の準備にとりかかった。 この作戦には、もう一つ、恐るペき計画があった。シューマッヘル中尉のひきいる一隊を、 米軍後方にパラシュートで降下させ、後方擾乱と戦車隊のガソリンを確保するため 米軍集積地を急襲しようというのである。この一隊は全員アメリカ軍のMPに変装し英語を話し、 万が一にもドイツ兵としての正体を見破られることのないよう特別訓練を受けていた。 カイリー中佐が、シュネー・アイフェルにあるアメリカ軍の最前哺地点にやってきたとき、 兵隊たちはクリスマス気分で陽気に騒いでいた。指揮官はタフなウォレンスキー少佐で、 前線に配属されたのは初めてというウェーバーや、古強者の・・・ (167分) |