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戦艦シュペー号の最後＜The Battle of the River Plate＞ （56年） |
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＜スタッフ＞ 製作・脚本・監督 撮影 音楽 音楽監督 編集 ＜キャスト＞ エクゼタア号艦長ベル ハアウッド提督 グラフ・シュぺー号艦長 ラングズドルフ アジャクス号艦長ウドハウス アキレス号艦長バリイ |
マイケル・パウエル エメリック・プレスバーガー クリストファ・チャリス ブライアン・イースデル フレデリック・リュイス ジョン・グレグスン アンソニイ・クエイル ビーター・フィンチ アイアン・ハンター ジャツク・グウィリム |
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「赤い靴」「ホフマン物語」等の傑作を発表したマイケル・パウエルとエメリック・プレスバーガーのチームが放つ新作で、
世界最強の海軍国たる誇りを持つイギリス伝統の海戦映画の決定版ともいうべき堂々たる大作である。
パウエル＝プレスバーガーのチームがこれまでの作品と同様、製作・監督を兼ねるとともに、脚本も書きおろしているが、 創作ではなく、第二次大戦中、全世界に衝動を与えたドイツ戦塩グラフ・シュぺー号の自爆という悲壮の海戦を 事実にもとづいて描いたもので、この海戦は、ここ30年間に世界を震憾させた30大事件の一つとして注目を浴びたものである。 この世界に有名な事件を描くにあたつて、パウエル＝プレスバーガーのチームは、考証に正確を期し、当時の状況を忠実に再現するため大き な努力をはらった。まず、当時エクゼタア号の艦長として海戦に参加したF・S・ベルを技術考証に招くとともに、 シュぺー号の捕虜となっていたアフリカ・シェル号のパトリック・ダヴ艦長にも依嘱して、シュペ一号内部の考証にも万全を期した。 また、撮影に使用した軍艦は、実物のシュペー号がすでにないのでアメリカの重巡洋艦サレム号を借りうけてシュペー号 そっくりにしたて、イギリス側の巡洋艦アジャックス号にはシェフィールド号、アキレス号には実物のアキレス号、 エクゼタア号にはジャマイカ号、カンパーランド号にはカンパーランド号そのものを動員した。 以上でわかる通り、パウエル＝プレスバーガーは、当時の再現に最善の努力をかさね、セミ・ドキュメンタリイの角度から、 戦艦シュぺー号の悲劇的最後を描こうとしたわけである。そしてこのチームの、意図は十二分に生かされ、 実戦の記録フィルムを全然借用しなかったものとしては、海戦場面に空前の迫力を盛りあげ、 海戦映画として最高といつても過言ではない立派な作品をつくりあげたのである。 | <物語>
ヴェルサイユ条約によって、戦鑑の排水量を１万トンに、その備砲を11吋に制限でれたドイツでは、
智嚢を集めて優秀な装備を誇る小型戦艦を建造Lたが、そのうちの一隻グラフ・シュベー号は、第二次大戦開戦の10日前、
すでに本国を出発、英独の間に宜戦が布告された時には、南大西洋上で時期到来を待ちかまえていた。
シュペー号の目的は、連合国側の商船を撃沈することにあったが、開戦と同時にただちに活動を開始した。 1939年11月15日、グラフ・シュペー号は、ポルトガル領東アフリカの沖で、英国の貨物船アフリカ・シェル号を撃沈し、 ダヴ船長を捕虜にした。シュベー号のラングスドルフ艦長は、みるからに精悍な勇猛の武人ではあったが、 捕虜に対しては礼節をもって遇するという男であつた。 シュペー号は、洋上で補給船アルトマルク号と出会い、燃料や食料を補充したが、アルトマルク号に収容されていた捕庸たち も、シュペー号に移され、それまでダヴ船長１人であった部屋は俄かに賑やかさを加えた。 その後シュぺー号は ドーリック・スター、タイロア等の英商船を次々に撃沈し、それにつれて捕塘も50名を越す有様となった。 このシュベー号の神出鬼没の活躍を封じようと、英国の巡洋鑑隊は必死にその行方を探し求めでいた。 故障修理で基地に戻っているカンパーランド号をのぞく3隻で、アジャクス号を旗檻に、アキレス号とエクゼタ一号である。 ハーウッド提督は、アキレス号のパリイ艦長、エクゼタア号のベル艦長およぴアジャクス号のウドハウス艦長を 旗艦アジャクスの提督室に集め、シュペー号の行動を研究した結果、南米ウルグワイの首都モンテビデオを河口とする プレート河の沖へ来るものと予想し、3隻ではさみうちにしてやっつけようと作戦を棟つた。・・・ (119分) |