<The Birds>    (63年)

<スタッフ>
製作・監督
  原作
  脚色
  撮影
  電子音楽
 

<キャスト>
ミッチ・ブレナー
   メラニー・ダニエルス
   リディア・ブレナー
   アニー・ヘイワース
   セバスチャン・ショールス
  

アルフレッド・ヒッチコック
ダフネ・デュ・モーリア
エバン・ハンター
ロバート・バークス
レミ・ガスマン



ロッド・テイラー
“ティッピー”ヘドレン
ジェシカ・タンディ
スザンヌ・プレシェット
チャールス・マグロー
 鳥が人間を襲い、喰いちぎるという残酷なテーマを選んだヒッチコックの最新作である。
 スズメ、カモメ、カラスをはじめ、無数の小鳥の群が人間社会に戦いを挑む、 文字通り鳥肌の立つショッキングなシーンの連続は、ダフネ・デュ・モーリア女史の原作「鳥」 (THE BIRDS)をかなりヒッチコ.ツタ好みにアダプトしている。
 脚色を担当しているエバン・ハンターは、「逢う時はいつも他人」「暴力教室」の原作者であり、 又、「87分署シリーズ」で知られるエド・マクペインとは同一人物である。
 ヒッチコックは「サイコ」に次ぐ恐怖映画だが、この「鳥」は、人類が鳥類に敗れ去るという ファンタスティックな物語を、かなりリアルなタッチで描いているのが注目される。
 サンフランシスコに近いボデガ湾にロケをおこない、スタッフだけでも120人が参加し、 殆んど鳥の撮影にかかりきりだったという。
 出演者は「海賊魂」のロッド・テイラー、「40ボンドのトラブル」のスザンヌ・プレシュット、 「青年」のジェシカ・タンディ、「スパルタカス」のチャールズ・マグロー、 それに“第二のグレース・ケリー”と評判の金髪美人ティッピー・へドレンがヒロインとして起用されている。
 また、数千羽の鳥の調教にはバード・トレーナーのレー・バーウィックが当り、 凄まじい襲撃シーンを巧みにさばいており、このシーンのバックにはトラウトニウムという 電子音響装置が使用きれている。
 <梗概>  突然舞い降りてきた一羽のかもめが、ボートに乗っていたメラニー・ダニエルスの額をつついて飛び去った。
 これが事件の発端だった。不吉な影がボデガ湾沿いの一寒村を襲った。無数の鳥が無気味な羽音を たてて飛来してきたのだ。
 幸いメラニーは軽傷だったが、若い弁護士ブレナーは異様な鳥の大群を見てただならぬ予感に襲われた。
 そしてほどなくブレナーの予感は現実となった。鳥の大群が人間を襲い始めたのだ。
 アニーの勤める小学校の庭では、無数のかもめが生徒たちを襲撃した。
 かもめ、カラス、フィンチそのほか名も知れぬ鳥の大群が突如として人間社会に戦いを挑んできたのだ。 何故だろう。
 理由のわからぬ彼等の襲撃が、いっそう村の人々の恐怖心をかきたてた。
 メラニーは、サンフランシスコで知り合ったブレナーを追って、この村にやって来たのだが、 彼女の浮わついた気持も、いつしか真剣にブレナーへの愛に変り始めていた。
 村から町へ、鳥による災害は不気味に拡がって行った。農家のにわとりが不可解な行動をしているとの噂もあり、 かもめに襲われたある自動車は民家に衝突し、また鳥につつかれて怪我をする者が何十人も出た。
・・・  (119分)
 
 ヒッチコックは、始めの方の画面で、メラニーがこれから入ろうとする店から2匹の白い犬を連れて出て来る。

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