秘密殺人計画書

<The List of Adrian Messenger>   (63年)

<スタッフ>
製作
監督
原作(小説)
脚色
撮影
美術
音楽
編集

<キャスト>
アンソニー・ゲスリン
ジョスリン・プラッテンホルム
グレネア侯爵
サー・ウィルフレッド・ルーカス
ラオール・ル・ボーグ
デレックトニー・ヒューストン
(性格描写)
(性格描写)
(性格描写)
(性格描写)
(性格描写)

エドワード・ルイス
ジョン・ヒューストン
フィリップ・マクドナルド
アンソニー・ベイラー
ジョウ・マクドナルド
アレキサンダー・ゴリッツエン
ジェリー・ゴールドスミス
テリー・モース


ジョージ・C・スコット
ダナ・ウィンター
クライブ・ブルック
ハーバート・マーシャル
ジャック・ルー
トニー・ヒューストン
トニー・カーチス
カーク・タグラス
バート・ランカスター
ロバート・ミッチャム
フランク・シナトラ
 莫大な遺産を狙い、次々に邪魔者を抹殺して行く恐るべき殺人鬼を追って、 謎のりストを唯一の手懸りに元イギリス情報局の秘密捜査員が活躍するスリルに満ちたサスペンス・ドラマ。
 欧米で人気のあるフィリップ・マクドナルドの原作をアンソニー・ベイラーが脚色し、 「荒馬と女」の巨匠ジョン・ヒューストンが監督している。
 ヒューストンはモンティ・クリフト主演の大作「フロイド」を撮った直後だが、 この「秘密殺人計画書」は「フロイド」とはガラリと趣向をかえ、彼の「悪魔をやっつけろ」や 「キー・ラーゴ」にみられるような歯切れのよいサスペンス・ドラマに仕上げている。
 主演は「ハスラー」のジョージ・C・スコット、「ダニー・ケイの替え玉作戦」の ダナ・ウインターをはじめ、26六年ぶりにハリウッド映画に出演の名俳優クライブ・ブルック、 「誰かが狙っている」のハーバート・マーシャル、仏俳優のジャック・ルー、マルセル・ダリオ、 ヒューストン監督の息子のアンソニー・ヒューストンと、助演陣は多彩をきわめているが、 ゲスト・スタアの顔振れがまた凄く、トニー・カーチス、カーク・ダグラス、バート・ランカスター、 ロバート・ミッチャム、それにフランク・シナトラという豪華キャストである。
 作曲を「脱獄」のジェリー・ゴールドスミス、撮影をジョセフ・マクドナルドが担当している。
 <梗概>  男は注意深く、人通りの絶えたあたりに気をくばりながら、ゆっくり歩いていた。
 夜霧にぬれた冷たい舗道が、ともすれば男の足音をかき消すように妙にとりすました夜だった。
 黒いコートを着た、頸にかなりしわの目立つその男ほ、とある古ぼけたビルの下で立ち止った。
 男はもう一度あたりの様子をうかがった。
 その直後の男の行動は、およそ彼の様子からは想像の出来ぬ程、敏しょうで、無駄のない動きだった。
 ビルの地下へかけ込み、エレヴェーターの電源に素早く細工した男が、 再び人気のない舗道に姿を現わしたのは、それから数分後だった。
 陰湿な男の視線が、ビルの最上階の明りのみえる部屋をゆっくり走っていった。
 かすかだが男に満足気な表情が浮んだ。
 ――これで又、1人消える筈だ。あと2人で俺の目的も完了する。だが、あせっては駄目だ。 あくまでも事故死に見せかけなくてはならない。しかも2人のうちの1人は作家のエドリアン・メッセンジャーだ。 特に今度の大量殺人の目的は彼にある。
 これが無事に終れば、俺には富と地位が黙っていてもころがり込んでくる。あせらずに、 用意周到にやらなければならない。あと2人だけだ。
 静まりかえったロンドンの街路を、男は・・・  (98分)

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