七月の女

<The Stripper>   (62年)

<スタッフ>
製作
監督
原作

脚色
撮影
美術

作曲
編集

<キャスト>
ライラ
ケニー
ヘレン
ミリアム
リッキー

ジェリー・ウォルド
フランクリン・シャフナー
ウイリアム・インジの
   舞台劇「バラの死」より
ミード・ロバーツ
エルスワース・フレドリックス
ジャック・マーチン・スミス
ウォルター・M・サイモンズ
ジェリー・ゴールドスミス
ロバート・シンプソン


ジョアン・ウッドワード
リチャード・ベイマー
クレア・トレバー
キャロル・リンレイ
ロバート・ウェッバー
 カンサスの片田舎に流れて来たお人よしで不遇のグラマー・ショー・ガールと、 年下の青年とのかりそめのロマンスを描くこの作品は、 さきに「青年」を手がけ62年に故人となったジェリー・ウォルドが製作した。 これはジェリー・ウォルドの最後の作品である。
 原作は「ピクニック」や「バス停留所」等を作ったピュリッツァー賞受賞劇作家 ウイリアム・インジの舞台劇「バラの死」で、「蛇皮の服を着た男」のミード・ロバーツが脚色し、 テレビ出身の新鋭フランクリン・シャフナーが演出した。
 作曲もテレビ出身の新人ジェリー・ゴールドスミスで、 映画の中でジョアン・ウッドワードがうたう「女房は生きていた」の主題歌は 「酒とバラの日々」で62年度アカデミー主題歌賞を得たジョニー・マーサー作曲である。 衣裳は「ショウほど素敵な商売はない」や「孤独な関係」の衣裳を考案した 有名なウィリアム・トラビラが考案した。またウッドワードのヘア・スタイルの考案は ジョージ・マスタースが当った。撮影監督は「開拓者の血」のエルスワース・フレドリックである。
 主演者は「悶え」「孤独な関係」のジョアン・ウッドワード、「ウエストサイド物語」 「青年」「史上最大の作戦」のリチャード・ベイマー、「山」「初恋」のクレア・トレバー、 「ゆきすぎた遊び」「青春の旅情」のキャロル・リンレイで、舞台とテレビの俳優で、 この映画の原作劇に出演したロバート・ウェッバー、「青年」のマイケル・J・ポラード、 曾ての有名なストリッパー、ジプシー・ロズ・リー、 テレビの有名なコメディアン、ルイズ・ナイ等が助演している。
 <梗概>  カンサス州サリンソンの町。七月のある日、このささやかな町にリッキーをマネジャーとする ロニー、オルオ夫人、ライラの3人組のショウ一座がやって来た。
 ライラは、プラチナ・ブロンドのモンロウばりの頭の少し弱いグラマー・ガールで、 映画や舞台女優志望なのだが、どういうものか一向に芽が出なかった。 不遇をかこちながら旅芸人の生活をつづけている。ライラはリッキーの女であるが、 ライラがいくら結婚してくれと云っても本気になってくれなかった。 リッキーは加虐性の冷酷な男なのだ。
 サリンソンの町は、ライラの思い出の町であった。はやくから孤児となった彼女は、 ある家の養女となったことがあったからである。ショウ一座を乗せた車が町へ入ると、 運転していたリッキーが給油所を見つけ、そこに働いている高校出のガソリン・ボーイ、ケニー にホテルの所在をたずね、ショウの入場券2枚やった。ケニーは、そのとき、はやくも ライラの魅惑的な姿体に心をそそられた。
 ケニーの母親ヘレンは、はやく夫に死別した。彼女は今ある病院に患者の附添婦として勤めている。 彼女は1人息子ケニーに望みをかけているのだが、ケニーは大学へ進もうという積極性を欠くはっきりしない青年であった。 それが母親ヘレンの不満の種であった。
 リッキーのショウを息子ケニーと見に行ったヘレンは、 舞台に立ったライラと旧知の間柄であることを知った。
・・・  (分)

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