蒼い渚<Go Naked in the World> (61年) |
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<スタッフ> 製作 監督 原作 脚色 撮影 美術 音楽 <キャスト> ジュリー ニック・ストラットン ピート・ストラットン イボン・ストラットン ジョシュ・ケブナー ダイアナ 少女 |
アーロン・ローゼンバーグ ラナルド・マクダゴル トム・T・チャメールズ ラナルド・マクダゴル ミルトン・クラスナー ジョージ・W・デービス エドワード・カーファグノ アドルフ・ドイッチ ジーナ・ロロブリジーダ アンソニー・フランシオサ アネスト・ボーグナイン ルアナ・パットン フィリップ・オウバー トレーシー・ロバーツ マギー・ピアース |
イタリーの生んだ世界的スター、ジーナ・ロロブリジーダが、「戦雲」に次ぐ2回目のハリウッド作品で、
男というものの総てを知り尽くしている過去を持つ女、ナイトクラブの夜にふと知った若者の一図な愛に
ふれて、初めて男の真情に目ざめるが、よごれた過去と若者への愛情とのジレンマに悩む女に扮して.
成熟した女の魅力の総てをお目にかける恋愛映画の大作である。
原作は「戦雲」の作家トム・T・チャメールズの第二作目の長篇小説で、「地下街の住人」で初めて わが国に紹介された新鋭監督ラナルド・マクダゴルがメガホンを握り、もともとシナリオ畑出身の彼が 自から脚本を書いている。音楽は「掠奪された七人の花嫁」と「オクラホマ!」で2回アカデミー賞を獲得した アドルフ・ドイッチが担当、「愛の泉」でアカデミー賞受賞の名匠ミルトン・クラスナーが撮影監督に当り、 メキシコの名勝地アカプルコのロケや数々のセット撮影に、ロロブリジーダの美しさゆたかきを捉えて 余すところがなく、また彼女の20に余る衣裳は、スクリーンのトップ・デザイナー、ヘレン・ローズの考案である。 美術担当は、「夜が泣いている」チームであるジョージ・W・デービスとエドワード・カーファグノ。 主演はロロブリジーダのほかに「裸のマヤ」「果てしなき夢」のアンソニー・フランシオサと、 「マーティ」「警部物語」のアーネスト・ボーグナインの2人。彼等をめぐって、 「肉体の遺産」のルアナ・パットン、「北北西に進路を取れ」のフィリップ・オウバー、 「プロディガル」のトレーシー・ロバーツ、「ボーイ・ハント」のマギー・ピアースが顔をそろえる。 「それはキッスで始まった」「グレン・ミラー物語」などのアーロン・ローゼンバーグが製作に当った。 | <梗概>
ニック・ストラットンは、数年間の軍隊生活を終えて、故郷のサンフランシスコに復員するが、
家に帰るのをしぶって酒場を次から次へと飲み歩いているうち、かねて顔なじみのナイトクラブで、
ジュリーという女に会って一目でひきつけられ、彼女のアパートで一夜を過ごした。そして彼が
真直ぐ家に帰らないことをいぶかる彼女に、兄との間柄について語ってきかせた。
ニックの父親ビート・ストラットンは、ギリシャからアメリカに渡った移民で、一文なしから身をおこして 今では建築業界をリードする億万長者である。彼は仕事の上ばかりか、家族に対しても絶対的な支配者で、 ニックが軍隊へとび込んだのも、父の日頃の干渉と命令からのがれるためだった。 ジュリーもニックにひかれながらも、彼から結婚についてきかれた時、一度結婚したことがあるが 夫と死別、もう結婚はこりごりだと語り、翌日は2人の間もこの場限り早〈帰ってくれとせき立てるのだった。 ニックがホテルに帰ると思いがけなく父親が待っていて、いや応なしに彼を家に連れて帰ったが、 ニックは家族の生活が以前と少しも変りがないことを知った。父は相変らず難しい顔でどなり立て、 母親のメーリーや妹のイボンを、ひっきりなしに命令でしばりつけた。だが父親は家族を愛し、 息子を誇りに思っていることが明かなので、ニックは父親に反撥しながらも愛さずにはいられないのだった。 こんなニックも父親と正面衝突しなければならないことがおこった。それは父が仕事仲間の娘を彼の嫁に 押しつけようとしたためだった。彼は家をとび出してジュり−のもとに走り、彼女と2人だけの生活を送った。・・・ (103分) |