めぐり逢い

<An Affair to Remember>  (57年)

<スタッフ>
製作
 監督
脚色

脚本

撮影
美術

音楽

<キャスト>
ニッキイ・フェラント
テリイ・マッケイ
ケネス
ロイス

ジェリイ・ウォルド
レオ・マッケリイ
デルマー・ディヴス
レオ・マッケリイ
レオ・マッケリイ
ミルドレッド・クラム
ミルトン・クラスナー
ライル・ホイーラー
ジャック・マーティン・スミス
ヒューゴー・フリードホーファー


ケイリイ・グラント
デポラ・カー
リチャード・デニング
ネヴァ・パタスン
 最近「愛情物語」を放ったジェリイ・ウォルド・プロのフォッ クス提供第1回作品で、「我が道を往く」(44年アカデミイ受賞)、 「聖メリイの鐘」「善人サム」等のレオ・マッケリイ久々の演出 である。
 レオ・マッケリイは1898年ロサンゼルスの生れで、 南カリフォルニア大学出身。1918年に映画人りし、20年に 助監督になり、ローレル・ハーディやチャーリイ・チェイスの短 編喜劇を作ったが、29年よりフィーチャーの監督を始め、製作、 脚本執筆にもたずさわるようになった。37年「新婚道中記」で アカデミイ監督賞を、44年に「我が道を往く」で同じくアカデミ イ監督賞とオリジナル脚本賞を獲得。戦前パラマウントで活躍し、 多数のすぐれた喜劇を作った。
 「めぐり逢い」はマッケリイの最も得意とするシャレたユーモアとペイソスに富むロマンスで、オリ ジナル脚本はマッケリイと新人脚本家ミルドレッド・タラムが共 同で書き、さらに、それを「襲われた幌馬車」の監督、脚色をし たデルマー・ディヴスがマッケリイと共同脚色した。
 音楽は「島の女」のヒューゴー・フリードホーファーが担当、 音楽指揮も「島の女」のライオネル・ニューマンで主題歌「思い 出の恋」をヴィック・ダモンがうたっている。
 なお、この映画の中で主題歌をふくむ5つの歌曲が紹介されるが、作詞はレオ・マ ッケリイ、作曲はハリイ・ウォレン、ハロルド・アダムスンである。 撮影も「島の女」のミルトン・クラスナーである。
 主演者は「泥棒成金」のケイリイ・グラント、「王様と私」「お 茶と同情」のデポラ・カーで、他に「灼熱の勇者」のリチャード・ デニング、「純金のキャディラック」のネヴァ・パタスン、「デジレ」 のキヤスリン・ネスビット、「翼よ、あれが巴里の灯だ」のチャー ルス・ワッツ、「月蒼くして」のフォーチュニオ・ボナノヴァ等が助演している。
 <物語>  マルセーユからニューヨークヘ行く豪華船にニッキイ・フェラント(ケイリイ・グラン上という エレガントなハンサム男が乗っている。彼は女性の憧れの的であると同時に大へんな女好きで、 その名は世界に鳴り響いていたが、いよいよ百万長者の跡とり娘ロイス(ネヴァ・パタスン)と結婚するために 帰国するのであった。同じ船にテリイ・マッケイ(デポラ・カー)という美人が乗り合せている。
 ある日、ニッキイのシガレット・ケースがとりもつ縁で2人は顔を合わせる。 だがテリイは最初から自惚れの強いニッキイに眼もくれぬ態度を示したので、かえって彼女に心ひかれた彼は それ以来何とかして彼女に接近しょうと努め、やがて彼女がケン・プラドリイ(リチャード・デニング)という 実業家の世話でヨーロッパ旅行に出たことから彼女がナイトクラブの歌手であること、 また彼女がその実業家にすすめられて、ニューヨークのパーク・アヴェニューの豪奢な邸に住んでいること、 さらにその実業家に求婚されてからかなりの年月が経ったことなどを聞き出し、2人は一緒に食事をするほど親しくなったが、 やがて船の写真屋が2人をカメラにおさめようとして追い廻すし、 うるさい船客の眼につき出したので2人は別行動をすることになる。
 船がヴィール・フランシュに5時間停泊をしたときニッキイはそこに住んでいる彼の祖母を訪ねると云って テリイを誘う。テリイは半信半疑で彼について行ったが、彼が話したことは嘘ではなく祖母は湾にのぞむ丘の上にある美しい邸で静かに余 生を送っていた。テリイは、ここではしなくもニッキイがオ能のある画家であることを祖母が見せてくれた彼の作品によって知る。
 ニッキイの祖母の邸で過ごした時は、短かったとはいえ、テリイにとってはいつまでも忘れられない懐かしい 想い出となった。・・・    (114分)

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