女狙撃兵マリュートカ<СОРОК ПЕРВЫЙ> (The Forty First) (56年ソ) |
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<スタッフ> 原作 脚色 監督 撮影 美術 音楽 <キャスト> マリュートカ 中尉 政治委員エフシュコフ チュピルコ テレンチェフ ウャヒリ |
ポリス・ラブレニョーフ ゲー・コルチェノフ グリゴーリー・チュフライ セルゲイ・ウルセフスキー ベー・カムスキー カー・スチェパーノフ ニコライ・クリューコフ イゾルダ・イズヴィツカヤ オレーダ・ストリジェーノフ ニコライ・クリューチコフ エス・ドウパック ゲー・シャポワー口フ ユー・ロマーノフ |
1956年、モスフィルム総天然色映画・ミハイル・ロンム・プロ作品、新人グリゴーリー・チュフライ監督の
第1回作品である。彼は、国立映画大学卒業後、キエフ撮影所で助監督をしながら、撮影現場の諸事情もよくのみこ
み、この一作をスタートとして監督生活にのりだした。
「脂肪の塊」「十月のレーニン」「1918年のレーニン」等の傑作で知られるミハイル・ロンム監督が、
チュフライの恩師である。
原作は、ポリス・ラヴレニョーフの小説である。革命と内乱の時代を好んで描く、ソヴィエト文学のなかで、 ラヴレニョーフの作品は、特別の地歩を保っている。それは生命のたたかいの、最も鋭角的な描写が優れ、 それを傍観者としてでなく、真実たたかう人の立場から、生々しく描ききるためだとされている。 しかも、彼の作品は巧まずにも映画的であるといわれ、その映画化されたものは、 オデッサの反乱を描いた「レオン・クーチュリエ」、ソヴィエトの船乗りの勇気を称揚した「海にいる人々のために」、 古いものと新しく生れ出るものの相克を描いた「砂壌」などで、すべてこれらは、ソヴィエトの観客に大歓迎されたという。 | <物語>
1917年、革命につぐ内乱の時代のこと。コザックと戦って、生き残った23人の小部隊が、カビス海に近い、
カラ・クム砂漠を北に向って進む。砂の嵐。疲れとかわき。2人でも3人でも、生き残って、赤軍の本隊にたどりつくつもりである。
マリユートカは、この部隊の紅一点。小がらだが、男まさりのがむしゃらで、随一の名射手。自軍将校をねらえは、射ち損じ はない。すでに39名が、彼女の血祭に上げられている。――そして今、40番目を射とめた。 砂丘の向うに、隊商を発見。マリユートカは、例によって、その中にひそむ将校をねらい射ちする。だが、41番日は死なない。 なるほど倒れたが、その将校は、すっくと立ち上り、銃剣に白布をかかげて投降した。ナゼ射ちもらしたか、その理由はマリュートカにもわからない。 隊の政治委員(コミッサール)イェフシュコフは、"41番目"を司令部に護送するため、マリユートカを監視役につける。 この捕虜ほ、反革命軍コルチャック将軍の参謀将校で、重要な密命を伝達するところだった。 行進は、ますます困難をきわめる。マリュートカは、うしろから、・・・ (91分) |