醜 聞

<Eva>   (69年典)

<スタッフ>
製作
監督
撮影
音楽

<キャスト>
エバ
レナート

インゲ・イワルソン
トーニー・ウイックマン
マックス・ウイレン
マッツ・オルソン


ソルベーグ・アンデルソン
ハンス・ウォーグレン
 スウェーデン映画といえばセックスもので、すでに定評があるところ。 しかし公開作品が多くなるにつれて、マンネリ化して、段々新鮮さとショキング度が薄れてきた。 ここに登場する作品は、従来のセクシー映画のマンネリズムから抜け出して、 多彩な人物設定と新鮮な劇的構成、そしてハッとする強烈な性描写などで、 魅惑的な新生面を拓いた画期的な野心作である。
 15才の美貌の少女のあまりにも奔放な情交の遍歴と転落の足どりをたどりながら、 彼女が不幸になった原因は何かを探りだす衝撃のドラマである。 一言でいえば、フリーセックスの現代をズバリと象徴するような少女の性行動を、 実に巧妙な語り口で描いているのだが、なんといっても、少女を演ずる新人女優 ソルベーグ・アンデルソンの悩殺的な演技が最大のみものである。 少女とは思えない、見事に成熟した体を、多くの男たちにもて遊ばれ、 性の快楽に身をゆだねてゆく数々の恍惚シーンは、今までのセクシー描写にくらべて、 鮮烈で実にショッキングだ。
 昨今、ブルーフィルムまがいの性描写と内容で話題になっている、同じスウェーデン映画 「私は好奇心の強い女」(日本未公開)に匹敵する鮮烈な女性像の創造は大きな話題を呼ぶことだろう。
 監督はトーニー・ウィックマン。撮影はマックス・ウイレンで、華麗な色彩で一段と効果を盛りあげている。 音楽はマッツ・オルソンが担当した。
 主役の少女を演じているのはスウェーデンの新星ソルベーグ・アンデルソン、 新人とは思えないすばらしい演技と豊かな肢体で、スウェーデン映画界のホープとして注目されている。
 他に「恍惚の泉」のシフ・マットソン、「歓び」のハンス・ウォーグレン、 「早熟」のトーマス・ウンゲビッター、コニー・リングなど。

 <梗概>  道路わきの草むらの中で一人の少女が胸をはだけて、年に似合わない豊かな乳房を露出している。 その傍に中年の小男と、少女の友達がしゃがみこんでいた。 男は少女の裸身に触れながら、自分のモノを彼女に愛撫させて満足すると、ズボンをたくしあげた―――。
 少女の名はエバ。15才の中学生である。彼女は生まれてからしばらくは両親と一諸に大都会に住んでいたが、 6ッのとき家の事情でこの小さな町の老夫婦のもとに預けられた。 エバは学校にもあまり行かず、友達からも仲間はずれにされていた。その日も学校をサボって、 一日中町をうろつき、夜になるとボーイフレンドのケネスが経営するガソリンスタンドに顔を出した。
 そして車庫にあった高級車の中で全裸になると、白いなめらかな肌の中にケネスをむかえいれた。 ケネスとのセックスは2度目であった。1度目はスキーをしにケネスの別荘へ行った時、 まじめな彼を自分から誘惑してしまったのだ。
 エバは男にやさしくされたり、親切にきれると、ついうれしくなって体でお札する癖がついていた。 お札しようにも体でしかできないエバにはセックスを楽しむというより、それで男が喜ぶなら何の抵抗感もなく 男と寝てしまうのだった。エバにしてみれば、それは本当に純粋な気持のあらわれなのだ。 ・・・
     (95分)

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