黒い街

<The Turning Point>  (52年)

<スタッフ>
製作
 監督
原作
脚色
音楽

<キャスト>
ジェリー・マッキベン
  ジョン・コンロイ
  アマンダ・ウエイクロス
 

アーヴィング・アッシャー
ウィリアム・ディターレ
ホレース・マッコーイ
ウォーレン・ダフ
アーヴィン・タルボット


ウィリアム・ホールデン
エドモンド・オブライエン
アレクシス・スミス
 近代社会、特に大都会には、巧みな組織によっで法の目をかすめ、取締官憲の目をくゞって、 物欲の前にはあらゆる犯罪を平気で犯して恥じないボス、悪党の社会がハビこっている。
 こうした近代都市の暗黒面の一掃には、単に警察のカだけではなくて、一般の善良なる市民、 そして新聞記者その他報道機関の人々の協力による、立体的な活動が絶対必要なものとして強訴されている。
 この作品は、アメリカの一都市に於けるこうしたギャング団の捜査撲滅のための好個な事例で、 警察に協力して尊い一命を投げ出した一新聞記者を中心に描かれた、 スリルとサスペンスにあふれた物語を扱ったものである。
 原作は「雪原の追跡」のホレース・マッコーイの小説、脚色は「対決」「前科者」のウオーレン・ダフ、 製作は「巨象の道」のアーヴィング・アッシャー、監督は「北京超特急」「巨象の道」のウイリアム・ディターレ、 撮影は「宇宙征服」のライオネル・リンドン、音楽はアーヴィン・タルポットが夫々過当している。
 主演は「第十七捕虜収容所」でアカデミー賞を受け、「トコリの棟」「喝采」などで今や人気の絶頂にある ウイリアム・ホールデン、「裸足の伯爵夫人」でこれまたアカデミー賞を受けたエドモンド・オブライエン、 それに「永遠の海原」などで近来好調のアレクシス・スミスの三大スターの競演。 助演には「ルビー」のトム・タリーはじめ、エド・ペグリー、ダン・・デイトンなどの適材が適所に配置きれていて、 犯罪活劇としての典味を極度に高めている。更に、サンフランシスコその他アメリカ太平洋岸の大都市に於ける 現地ロケは、大いに演出効果を高めている。
 <物語>  金額にして2億ドル(邦貨720億円)にのばる、組織的な大ギャング団が暗躍しているという情報をにぎった 特別犯罪調査委員会では、ジョン・コンロイに命じて、大々的な捜査摘発に着手させることになった。 コンロイは、市中のある建物の一室に「コンロイ委員会」の事務所を開設し、女友達のアマンダ・ウエイクロスを 秘書役に、幼友達の敏腕新聞記者ジェリー・マッキベンに協力をたのんで活動を開始Lた。
 ジェリーは、敏腕な記者にありがちな皮肉屋で毒舌家であり、最初はこの仕事に乗り気ではなかったか、 貴族的な美しさをもっているアマンダに心動かして、コンロイの仕事に協力することにした。 アマンダにとっては、どこか虫の好かないジェリーではあったが、彼がコンロイのためには無二の有力な 協力者であることを知るに及んで、やがて好感をもちはじめた。そLて更に2人は、互いにほのかな愛情すら 感じはじめる間柄となった。
 さて、コンロイは町の警察を動かして正面から、ジェリーは新聞記者として側面からの情報蒐集で活動をはじめた。 このジェリーか、まず目をつけたのは、コンロイの父親で現職警官をつとめているマット・コンロイであった。 マット・コンロイは、ギャング団の中心人物とおぼしき実業家アイケル・バーガーと、何らかの醜関係を結んでいたのである。
 ジェリーから面と向ってこの事集を詰問されたマットは、必死になって事実を否定したが、内心では その成り行きをおそれて、その後はジェリーの捜査に協力しはじめた。 だが、早くもマットの変心を知ったアイケル・バーガーは、一味の刺客を覇権して彼を射殺してLまった。
 ジェリーは、マット・コンロイ殺人事件の真相をコンロイに語ったが、・・・  (85分)

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