孤独な関係<From the Terrace> (60年) |
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<スタッフ> 製作・監督 原作 脚色 撮影 美術 音楽 <キャスト> アルフレッド・イートン メリー・セント・ジョン マーサ・イートン ナタリー サミュエル・イートン セイジ・リミントン |
マーク・ロブソン ジョン・オハラ アーネスト・リーマン レオ・トーバー ライル・R・ホイーラー モーリス・ランスフォード ハワード・リッチマン エルマー・バーンスチン ポール・ニューマン ジョアン・ウッドワード マーナ・ロイ イナ・バリン レオン・エイムス エリザベス・アレン |
58年に出版されたジョン・オハラのベストセラー小説「テラスから」の映画化で、
「北北西に進路を取れ」のアーネスト・リーマンが脚色し、
「六番目の幸福」や「青春物語」を演じたマーク・ロブソンが製作並びに監督した。
マーク・ロブソンは1913年、カナダのモントリオール生れで、 カリフォル二ア大学とパシフィック大学に学んだ。専攻は法律であったが、 32年にフォックスの小道具係を振り出しにRKOのフィルム編集者となり、 42年に監督として打って出た。作品には前記の外に「渓谷の銃声」「チャンピオン」 「愚なる我が心」「恐怖の一夜」「我が心の呼ぶ声」「楽園に帰る」「零下の地獄」 「トコリの橋」「黄金の賞品」「アメリカの戦慄」「殴られる男」等がある。 音楽は「十戒」のエルマー・バーンスチン、撮影は「地底探検」の レオ・卜ーバーである。なお、この映画は現代アメリカ上流社会を描くものだけに ファッションの点でも注目に値する。例えば主演女優ジョアン・ウッドワードは この映画の中で22回の衣装換えをするが、この衣装にかけた費用が邦価にして 2千5百20万円というぼう大なもので、有名なウィリアム・トラビラが衣装考案を担当した。 このトラビラは「ドン・ファンの冒険」で49年度アカデミー衣装賞を得ている。 出演者は「熱いトタン屋根の猫」「都会のジャングル」のポール・ニューマン、 「悶え」「太陽を避ける者」「蛇皮の服を着た男」のジョアン・ウッドワード、 「恋は巴里で」のマーナ・ロイ、「黒い蘭」のイナ・バリン、 「青春物語」のレオン・エイムス、舞台女優エリザベス・アレンその他である。 | <梗概>
1946年、フィラデルフィア。
戦争中、海軍航空隊に入っていたアルフレッド・イートンが復員後家へ帰って来る。 アルフレッドの父親サミュエル・イートンは製鋼会社の社長である。 戦争は終った。だがイートン家には相変らず重苦しい暗い影がただよっている。 当主のサミュエルは14才のとき死んだ長男の死を今だに惜しんでいるし、 夫に顧られなくなった妻のマーサはアル中で、しかもフロリックという男と 醜関係を続けている。ポールは母親を愛しているが、父親を憎んでいる。 母親の乱行を知ったポールは家つきの看護婦から母親の相手が フロリックという男であることを聞き、フロリックを訪ねて行きフロリックを殴り倒し 母親と手を切れと言い渡す。 サミュエルは息子アルフレッドを将来自分の後継者とする考えで 自分の会社に入れようとしたが、アルフレッドはそれを拒わり、ニューヨークに出て 独身アパートを設け、できれば彼の親友であり戦友であったレックス・ポーターと組んで 何か事業を始めたいともくろむ。 ある夜この2人はサザンプトンのソーントン家で催されたパーティに行ったが、 ここでアルフレッドはメリー・セント・ジョンという美しい社交界の女に会う。 メリーはかねて精神病医ジェイムス・ローバーと秘密の婚約を結んでいる。 このメリーに心ひかれたアルフレッドは積極的に彼女に接近して行く。 2人の両親はそれを喜ばない。デュ・ポント会社に関係しているメリーの父親は 成上り者のアルフレッドの父親と酒飲みの母親を軽蔑しているし、 それを知っているアルフレッドの父親はメリーの父親に反感を抱いている。 ・・・ (149分) |