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男の魂＜The Sea Chace＞ （55年） |
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＜スタッフ＞ 製作・監督 原作 脚色 撮影 音楽 ＜キャスト＞ カール・エーリッヒ エルザ・ケラー ネーピアー キルヒナー ウェッサー |
ジョン・ファーロウ アンドリュー・Ｊ・ギイア ジェームズ・ワーナー・ベラ ウィリアム・Ｈ・クローシア ウィリアム・クローセア ロイ・ウェッブ ジョン・ウェイン ラナ・ターナー デヴィッド・ファーラー ライル・ベットガー タブ・ハンター |
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「男の叫び」「ホンドー」「紅の翼」と一連の異色作を発表して話題を撒いているジョン・ウェインと
名プロデューサーのロバート・フェローズが主宰するウェイン・フェローズ・ブロダクションが
題材を海に求めて製作に当ったアクション映画の異色巨篇。このウェイン・フェローズ・プロは昨年度も
独立プロとしてほ稼ぎ高の第二位を占め常に清新の気に溢れた作品を提供している点で重宝な存在とされている。
原作はアソドリッー・J・ギィア大佐の著したぺスト・セラー。 製作及ひ監督は「流刑の大陸」「荒原の疾走」そして「ホソドー」と好調を見せたジョン・ファローで 「リオグランデの砦」「コマソド」（指揮）の原作者ジェイムス・ワーナー・ベラーと 「語らざる男」「獅子王リチャード」の俊才ジョン・ツウイストが共同で脚本を担当した。 撮影ほ「男の叫び」「紅の翼」に素晴らしい空中撮影の妙を示した名腕ウイリアム・クローセア、 編輯は「愛欲と戦場」のウィリアム・ジーグラー、それに装置も同じく「愛欲と戦場」のウィリアム・ ウォーレスが当り、音響は「恐怖のサーカス」のフランシス・J・シャイド、特殊効果には 「スタア誕生」の蔭の功労者である色彩の権威 H・F・ケネキャンプ、それに音楽には 「海底の黄金」のロイ・ウエップといったヴェテラン陣が一堂に会している。 主演は今更言うまでもなく全米きっての人気者であり世界最大の芸能人に数えらたる大スタア、 ジョン・ウェインで彼の相手役には「メリー・ウイドウ」「叛逆者」で、そして今また「プロデガル」で センセーションを播き起している、妖麗ラナ・ターナーが益々油の乗り気った色気を発散して登場、 この初顔会せの２人がスクリーン一杯に真剣な演技を交々抱露する。 共演者には英国の名優として「黒水仙」「ジャングルの決闘」で拡い芸域を見せたディヴィット・ファラーを始め、 敵役として最近ハリウッドでめきめきと売り出して来た「カーニヴァルの女」の熟達ラィル・ベットガー、 「愛欲と戦場」一本で若い女性からやんやの喝采を浴びた好漢タブ・ハンター、 「エデノの東」でジェイムス・デイーンの兄を演じ絶讃を拍したリチャード・ダヴァロス、 「紅の翼」の老巧ジョン・クォーレンとポール・フィックス、「放射能 |
Ⅹ」の長身ジェイムス・アーネスといった
ジョン・ファロー好みの面々が出演している。 <物語> 頃は1939年の秋、第二次大戦が勃発するという前夜、此処濠州第一の港シドニーには カール・エーリッヒを船長とする、老朽のドイツ貨物船エルゲンシュトラッセ号が碇泊していた。 船は欠乏している燃料、食料の補給に寄港したのであったが反独感情の高まっている濠州人は 少しも協力してくれない。そればかりかいざ鋒をかまえるとなれば無力のエルゲンシュトラッセ号は 英軍から拿捕されるのは必至で、執ような対戦国からの追跡を逃れる為、農務に紛れて急拠本国へ向け 出港した。 この老朽船には同じドイツ人であり乍ら主義思想の相違する者、過激派に穏健派、老人に若者と、 異なった人生を歩んで来た千軍万馬の連中が乗組んでいた。 喧嘩早くて美男の典型的ナチの一等運転士キルヒナー、軍紀厳正なドイツ海軍士官候補生ウェッサー それにシュテンメ、精悍な体躯の持主で水夫のシュリーター、三等運転士のサインツ、二等運転士の バックマン、老いた体に鞭打ちつつ機関長を務めるシュミット、ぶっきら棒なボーイのブランク、 コックのマックス・ハインツ、シュリーターの相棒で常に何か策していると思われるマッツといった面々。 そして最後に乗組んだ只一人の女性エルザ・ケラー、謎に包まれた彼女の過去は計り知る事は出来ぬが、 美しいこの金髪の女性はごく最近まで濠州でスパイ活動をしていたのであった。 エルゲンシュトラッセ号はエーリッヒにとって宿命の 英国士官ジェフリイ・ネーピアーの乗船する巡洋艦ロックハンプトン号の執ような追跡を受け乍ら 何んとか7000浬彼方の中立港、チリのヴァルパライソへ辿り着こうと変則な航路をフル・スピードで進んでいた。 戦々恟々として常に神経過敏になっている乗組員にとって、美貌のエルザはいつか憧れの的になった。 士官食堂で顔を合せるキルヒナーもシュテンメもそしてウェッサーも明らかに魅惑されている様だ。 ・・・(117分) |