情無用の街

<The Street with No Name>   (48年)

<スタッフ>
製作
監督
脚本
撮影
音楽

<キャスト>
スタイルス
コーデル
ブリッグス警部
ジュディ
ハーマッツ署長
ゴードン
マッティ

サミュエル・G・エンゲル
ウィリアム・キーリイ
ハリー・クライナー
ジョー・マクドナルド
ライオネル・ニューマン


リチャード・ウィドマーク
マーク・スティーブンス
ロイド・ノーラン
バーバラ・ローレンス
エド・ベグリー
ジョン・マッキンタイヤー
ジョセフ・ベブライ
 第一次大戦後、アメリカ各地を荒したギャングと扱ったFBlの活躍を セミ・ドキュメンタリイ・タッチでとらえた傑作。
 これ程すごいギャング映画は二度と現われないだろう、と云われている棲絶無比の アクション篇である。何しろ異常変執狂がギャングのボスとしてガンを持っているのだから、 たまったものではない。 アメリカのある都市はこのギャングのために完全なる暗黒街となってしまった。 このギャング団の掃滅に立ち上ったのがFBlである。この映画はこうした実話に基き、 すべての撮影を事件が起った現場で撮影した。 
 「カルメン」のハリー・クライナーの脚本により「Gメン」のウィルアム・キーリイが 監督にあたった。撮影は「荒野の決闘」のジョー・マクドナルド、音楽は「誇り高き男」の ライオネル・ニューマン。
 出演者は「折れた槍」のリチャード・ウィドマークで、 冷血非情で蛇の様な性格をみごとに演じている。笑い乍ら人を殺す映画ハードボイルドの演技は 彼をもって最高と云えるのではないだろうか。他に「コロラドの決闘」の マーク・スティーブンス、「夜を逃れて」のロイド・ノーラン、「オクラホマ!」の バーバラ・ローレンス、「十二人の怒れる男」のエド・ベグリー、「札束とお嬢さん」の 監督エド・ベグリイ、「ウィンチェスター銃 '73」のジョン・マッキンタイヤー等。
 <梗概>  1918年。5年に及んだ第一次世界大戦は幾多の栄光と、その蔭に暗い傷あとを残して終った。
 失われた世代の悲劇。そのたい廃文化は若者に無軌道のモラルを教え、 混乱の世相を背景にして、アメリカ各地に相次いで兇悪なギャング団を生んで行った。 警察当局は勿論、ワシントンに本部を置くF B I(合衆国連邦検察局)も躍気となって、 その撲滅に努めていたが、ギャング団の跳りょうも日を迫って激しくなり、 残ぎゃくの度を加えていった。
 そんな或る日、センター・シティのナイト・グラブが覆面ギャングの一団に襲われた。 傍若無人に客の金品をはく奪する彼等に一人の婦人が抵抗した。
「何をするんです!」
 たちまち、ギャングの拳銃が火を吐いて婦人を倒した。走り寄ろうとするその夫の体へ 二発目の銃口が向けられた。恐怖になすすべを知らない夫の目前で、居並ぷ多勢の客の中で、 婦人は絶命じた。
 現場に急行した警察当局が得た手がかりは、持主不明でロバート・ダンカー名義の 自動車運転免許証と死体から出たルーガー拳銃弾一発だけだった。
 警察の無能をあざ笑うように、追いかけて、今度は銀行が襲われた。 ここでも抵抗した守衛が殺されていた。
 事件は直ちにFBIの手に移され、ブリッグス警部は部下のGメンを従えて現地へ急行した。 ・・・  (100分)

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