ジャンボ<Billy Roses Jumbo> (62年) |
||
<スタッフ> 製作 監督 原作 脚色 撮影 美術 音楽 歌曲(作曲) (作詞) <キャスト> キティ サム・ローリンズ ポップ・ワンダー ルル ジョン・ノーブル |
ジョー・パスタナック マーチン・メルチャー チャールズ・ウォルターズ ビリー・ローズ製作の ミュージカル・プレイより シドニー・シェルドン ウイリアム・ダニエルズ ジョージ・W・デービス他 ジョージ・ストール リチャード・ロジャース ローレンツ・ハート ドリス・デイ スティーブン・ボイド ジミー・デュラント マーサ・レイ ディーン・ジャガー |
「ママは腕まくり」「恋人よ帰れ」「ミンクの手ざわり」など、
このところコメディエンヌとしての活躍が目立つドリス・デイが、
5年振りにうたいまくるミュージカルの超大作で、全巻をおおう華かなサーカス・ショウの中にも、
旅から旅へのサーカス特有の哀歓を描き出す。
題名の「ジャンボ」は、一座の花形である巨象の名で、かつてバーナム・サーカスの人気者として 全米に知られた象の名をかりたも。ここでは4,300キロの多芸な象シドニーが、タイール・ロールで活躍する。 脚本は「イースター・パレード」「アニーよ銃をとれ」などミュージカルに手腕を見せる シドニー・シェルドンが、アメリカの大興行師ビリー・ローズのミュージカル・プレイをもとにして書いたもの。 この原作ミュージカルは、「ショウよりも大きく、サーカスよりもよりよく」と銘打って、 1935年に4,500シートを持つブロードウェイの大劇場ヒパドロームに上演、大ヒットを続けた。 監督チャールズ・ウォルターズは、「イースター・パレード」で頭角を現して以来、 ミュージカルの分野で才腕を振っており、この映画の音楽シーン構成では、特に、「イースター・パレード」 「アニーよ銃をとれ」「バンド・ワゴン」などMGMのミュージカルに作曲又は製作面で貢献している ロジャー・イーデンズと協力した。 またサーカスのショウ場面は、ミュージカルのベテラン監督バスピー・バークリーの演出である。 原作のミュージカルと同様、全巻リチャード・ロジャース(曲)とロレンツ・ハート(詞)のチームの 美しい音楽に満ちている。彼等は「ダンシング・レディ」「踊る海賊」などで映画でもおなじみの歌曲チームで、 このチームの半生を描いたものがMGM作品「作詞作曲」である。 また他の音楽は「錨を上げて」でアカデミー賞を受けたジョージ・ストールが担当した。 ドリス・デイをめぐる主な出演者は、「ベン・ハー」「脱 |
走」などのスティーブン・ポイド、
往年のMGMミュージカル・コメディには無くてはならない人だったジミー・デュラント、
目下TVやナイトグラブで活躍している「殺人狂時代」のマーサ・レイ、
「ガール・ハンー」「二十才の火遊び」などのディーン・ジャガーら。
スティーブン・ポイドは巻頭の「ジャンボ・プロローグ」を巧みに日本語でうたう。
製作担当は、「ボーイ・ハント」のジョー・パスタナックとドリス・デイの夫君マーチン・メルチャー。 <梗概> サーカスがやってきた。 巨像ジャンボの芸を売り物のワンダー・サーカスだ。おやじのボッブはサーカスの虫だ。 一流芸人をすぐる世界一の大ーカスを作ろうというのが、おやじ生涯の夢だ。 大天幕を張る者、動物の世話をするもの、曲芸の練習にはげむ者、まるで戦場のようなさわぎだが、 ポップの娘で一座の看板スターのキティは、借金取りを追返すのに大わらわだ。 だが一夜あければ明日の風が吹く。サーカスをあげての町廻りだ。ポップが馬上誇らかに胸を張れば、 芸人は思い思いの趣向をこらし、動物たちも大張切り、華やかなパレードが町中を陽気にわきたたせる。 さあいよいよサーカスのはじまりだ。ボッブ得意の口上が場内いっぱいに響きわたって、 次々と曲芸をくりひろげて行ったが、いつもならボッブの呼び声にこたえ、 颯爽と登場するはずの綱渡り師が、どうしたことか姿を見せない。さては……と あたりに狼狽の気が漂いはじめた時、急ぎ足で入って来た黒装束の綱渡り師。 ボッブたちがほっとする中で、見事な離れわざを演じて満場の喝采を浴びた。 ところが、覆面の下から現われたのは、まるで知らない顔、いや昨夜キティに入団を申込んで、 満員だとあっさり断わられた若者サム・ローリンズだ。 ・・・(127分) |
ロジャース、ハートの歌曲 1. JUMBO PROLOGUE 2. OVER AND OVER AGAIN 3. CIRCUS ON PARADE | 4. THE CAN'T BE LOVE 5. THE MOST BEAUTIFUL GIRL IN THE WORLD 6. SAWDUST AND SPANGLES AND DREAMS |