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太陽はひとりぼっち＜L'Eclipse＞ （62年伊仏） |
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＜スタッフ＞ 製作 監督 脚本 撮影 音楽 ＜キャスト＞ ピエロ ヴィットリア リカルド |
ロベール・アキム レイモン・アキム ミケランジェロ・アントニオーニ ミケランジェロ・アントニオーニ グェツラ・バルトリーニ・オティエリ ジャンニ・ディ・ヴェナンツォ ジョヴァンニ・フスコ アラン・ドロン モニカ・ヴィッティ フランシスコ・ラバル |
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「さすらい」「情事」の二作が公開きれ、我が国では未公開であるが「愛の日記」「女友だち」などの名作を
発表し、全世界の注目を浴びているミケランジェロ・アントニオーニ監督の最新作である。
愛しあう男女はほんとうに結びつき得るのだろうか？ 人間はお互いに理解しあえるのだろうか？ ――。 アントニオーニ監督はこの映画で現代のチャンピオンともいうべき青年相場師と真の愛を求めて悩む 若い女性との愛の姿を通して、すべての現代人の心にひそむ〝愛の断絶と孤独″を鋭く浮き彫りにして、 新しい映画芸術の金字塔を築き上げた。 主演者には、従来の作品とは異り、トップ・スターのアラン・ドロンを起用し、相手役には 「情事」「夜」に続いてアントニオーニ秘蔵女優モニカ・ヴィッティを配し、 この一作に自己のテーマを集大成せんとするアントニオーニの野心の程がうかがわれる。 脚本はアントニオーニと「情事」のトニーノ・グェルラバルトリーニ・オティエリとの共同執筆。 撮影はジャンニ・ディ・ヴェナンツォ、音楽は「太陽の誘惑」「情事」のジョヴァンニ・フスコが担当。 現代の不安と焦燥をかきたてる強烈なツイスト風のブルースのリズムを流している。 又製作者は「ノートルタムのせむし男」「太陽がいっぱい」等と数々の大作を手がけてきた ローベル・アキム、レイモン・アキム兄弟である。 | <梗概>
ヴィットリアが３年間も婚約者として交際してきたリカルドと別れようと決心したのは、
単なる気まぐれではなかった。リカルドは豊かな外交官である。一応の紳士でもあった。
別に夫としてとりたてていうほどの欠点があったわけではない。
だが、彼女はこのまま結婚して、平凡な妻になることに強い抵抗を感じたのである。 リカルトは執拗に問いただした。 「いったい、どうしたというんだ」 そうきかれてもヴィットリアには答えのしようがなかった。 「わからないわ」 実際、彼女自身、わからなかったのかもしれない。ただ、 リカルドを全身で愛すだけの情熱を持てないことはたしかなことだった。 リカルドは、ヴィットリアの決心を知って年甲斐もなく、涙さえ浮かべて哀願した。 何でも君のいうとおりにする。もどってくれ。リカルドの言葉はむなしく、 彼女の皮膚の外側を通りすぎるだけだった。 リカルドと別れた彼女は証券取引所へ入っていった。たったいま起きたことを、 そこの常連である母親に告げるためである。母親はいまはやりの素人投資家だった。 だが、結構、玄人ぶって、身分不相応の相場をはっている。 母親の意識には数字しかなかった。・・・ (126分) |