ガンマン無頼

<Texas, Addio>   (66年伊西)

  Goodbye Texas
<スタッフ>
製作
監督
脚本

撮影
音楽
編集

<キャスト>
バート
ジム
シスコ
町 長
女奴隷

マノロ・ボロニーニ
フェルディナンド・パルディ
フランコ・ロゼッティ
フェルディナンド・パルディ
エンツオ・バルボーニ
アントン・アプリル
セルジオ・モンタナリ


フランコ・ネロ
コレ・キトシュ
ホセ・スワレス
フーゴ・プランコ
エリザ・モンテス
 1966年から67年にかけて、娯楽映画の中心的ジャンルになった感のあるイタリア製西部劇だが、 スケールの点でも益々大がかりになり、内容的にも充実をみせてきた。
 早射ちにかけては、賞金目当ての拳銃使いたちをしのぐ凄腕を持つ男が、弟とともに ある日突然住みなれたテキサスの町を去る。幼い日に誓った父の復讐をはたすためである。 国境を越えたメキシコっで、かつて父を殺した犯人は金と暴力で恐るべき権力者になっている。 幾度かの危機をきり抜けて、男が仇敵に対決する瞬間がやってくる。しかし、その仇敵から 聞かされたのは、思いもかけない事実。激しい衝撃に打ちのめされて、男は一度は拳銃を棄てるのだが・・・。
 凝った見せ場とヒネリのきいたストーリーに加えて、前篇を一貫するハードボイルドな情感が この作品の風格と忘れがたい魅力を作り出している。
 主演は、「続・荒野の用心棒」(ジャンゴ)のフランコ・ネロ。暗い過去の記憶を抱いて、 無類の早射ちをふるう主人公に、そのニヒルなポーカー・フェイスはうってつけ。ピシャリと はまった好演である。「続・荒野の7人」のエリザ・モンテス、「戦争」のリビオ・ロレンツォン、 スペインの名優ホセ・スワレス、新鋭コレ・キトシュ、フーゴ・ブランコ等のキャスティング。
 監督は、「ダビデとゴライアス」以来のアクション映画のベテラン、 フェルディナント・バルディ。脚本をバルディとフランコ・ロゼッティ、撮影を「逆襲!大平原」の エンツオ・バルボーニが担当。イタリア・西部劇「ガンマン無頼のテーマ」を、ドン・ポエルが ムードたっぷりに歌い上げている。
 <梗概>  テキサスの小さな町ウイドー・ロックでは、賞金目あてにお尋ね者を追う拳銑使いは稼ぎにならなかった。
 バート・サリバンという保安官がいたからである。早射ちに自信を持つ兇悪なお尋ね者や、 それを倒すことを飯のたねにしているバウンティー・キラー達といえども、バートの拳銃の早さには 及ばなかったのである。バートの逮捕した無法者の数は、またたく間に増えてゆき、町の人々の信頼も厚かった。
 そのバートが、ある日突然町を去った。保安官のバッジを預けた部下にすら、 旅の行く先も目的も話さなかったが、彼には、はたさなければならない誓いがあった。 父を殺したシスコという男を探し出し、殺人者として裁判にかけることである。
 バートは、その仕事を一人でするつもりだった。しかし、途中で待ちうけていた弟のジムが、 どうしても一緒に連れて行ってくれ、といってきかなかった。2人は、メキシコへの長い道を、 幾日も馬で旅した。
 国境を越えたメキシコの町で、2人はさっそくシスコの消息を町の人々に尋ねた。しかし、 誰も教えてはくれなかった。男も女も、シスコの名前を聞いただけで恐怖の表情を浮かべ、 故意に2人をさけるのだ。いつの間にか、素性のわからない男たちの敵意がバードとジムを監視していた。
 2人が、あくまでシスコを探すことをあきらめないとわかったとき、最初の暴力が襲ってきた。 酒場で、ジムは見知らぬ大男に失神するまで叩きのめされた。
 「相手は子供だぜ」
 バートは、ゆっくりと立ちあがった。 ・・・  (92分)

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