大人になりたい

<Stefanie>   (58年独)

<スタッフ>
監督
原作
脚本

撮影
音楽

<キャスト>
ステファニー
パブロ
ハンネス
アンドレアス
ソーニャ

ヨーゼフ・フォン・バキー
ギッタ・フォン・セット
エミル・ブリー
ヨハンネス・M・シンメル
ギュンター・アンデルス
ゲオルグ・ヘンチェル


ザビーネ・シーニェン
カルロス・トンプソン
ライナー・ペンケルト
ペーター・フォーゲル
マディ・ラール
 ドイツの若い人達の間で今や素晴らしい人気を呼んでいる16才の ザビーネ・シーニェンが、「制服の処女」「めざめ」の出演に続いて、初めて 主演するウーファ映画期待の最新作。前二作で主演のロミー・シュナイター(「わたしの可愛い人」)、 コルニー・コリンズをおさえて、1958年度のドイツの新人賞ともいうべきバンビ賞を浚った ザビーネは、溢れるばかりのみずみずしさで、期待にそむかぬフレッシュな魅力で、 巧まざる、みるからに微笑ましい演技をみせる。
 10代の感傷を描いてはドイツ一流の作家ギッタ・フォン・セット女史の原作 「ステファニー……愛すべき愚行」をエミル・プリーとヨハンネス・M・シンメルの2人が脚色した。 か 監督ヨーゼフ・フォン・バキー監督はハンガリアに生れ、先輩ケツァ・ホン・ボルファリーの助監督を長い間勤めた後、 1936年「間奏楽」で1本立の監督としての名乗りを挙げた。戦時中「ほら男爵の冒険」で注目きれ、 戦後「双児のロッテ」の大当りにより、中堅監督としての地歩を確保して今日に至る。
 出演者ザビーネ・シーニェンをめぐつて「制服の処女」のリーリー・パルマーの御主人 カルロス・トンプソン、わが国で始めてのペーター・フォーゲル、舞台俳優としても有名な ライナー・ペンケルトなどがすぐれた演技陣を構成する。

 <梗概>  ごたごたの起ったのは丁度、ステファニーの16才の誕生日前のことだった。 両親はすでに亡くなり、彼女は28才の長兄ハンネスと22才の次兄アンドレアスと一緒に住んでいた。
 ある月末、ハンネスが彼の乏しい給料を分配する時に、アンドレアスが妹のステフアニーを殴ってしまったのだ。 事の起りはアンドレアスの初恋である。相手はとう
に30を超したソーニャという年増女で、 彼女は純情な画学生アンドレアスを単に利用する積りでしかなかった。 ソーニャに高価な贈物をねだられたアンドレアスは兄に金策を頼み込んだ。 ハンネスから使い途を追及されたアンドレアスは、だまっていたが、 ソーニャのことを知っているステファニーは一切をしゃべってしまった。
 アンドレアスに平手打ちを喰った彼女は、我を忘れて飛びだし、自転車で町を廻りながら、 何となく、パブロの顔が目に浮んだ。パブロはハンスの知合いで南米生れの技術家であり、 ハンサムな紳士だった。今度も建築設計についてハンネスに仕事を依頼した関係上、 ステファニーとも面識があったのである。 ステファニーはパブロが宿泊しているホテルを訪ね、無邪気にも此処に泊めて下さいと頼み込んだ。 パブロは驚いたが、彼女を淑女として扱い、優しく諭し、兄達の家へ送り届けた。
 この事があってから、ステアァニーの胸にパブロに対する初めての然も強い恋心が燃え上ったのである。 パブロが自分より2倍も年上であることにも頓着しなかった。16才の誕生日に、 彼女はケーキの上に18本の蝋燭を立ててパブロを招いた。 18才は結婚できる年令なのだ。
 パブロから新しい自転車と花束を贈られたステファニーは、今や有頂天だった。そうした 彼女を嫉んだクラスメートが先生に告口したから、早速ハンネスが学校に呼び出されて、 妹の早熟ではしたない振舞いについて警告を受けた。ハンネスは狼狽して、誘惑者" パブロを詰ったので、 結局、すべてはステファニーの子供っぽい空想だったことが判明する。
 さて、次は如何にしてステファニーの乙女心を傷つけずに彼女の恋を冷したらよいか? ・・・
     (99分)

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