殿方ご免遊ばせ

<Une Parisienne>  (57年仏)

<スタッフ>
監督
原案

脚色


台詞
撮影
美術
音楽



<キャスト>
ブリジット
シャルル殿下
ミシェル

ミシェル・ポワロン
アネット・ヴァドマン
ジャン・オーレル
ジャン・オーレル
ジャック・エマニュエル
ミシェル・ポワロン
アネット・ヴァドマン
マルセル・グリニョン
ジャン・アンドレ
アンリ・クロラ
ユベール・ロスタン
アンドレ・オデール


ブリジット・バルドオ
シャルル・ボワイエ
アンリ・ヴィダル
 いま、フラソス映画界に狂烈なB・B旋風を捲き起こしている人気 の中心、ブリジット・・ハルドオがスクリーン一杯にそのグラマーぶ りを発散するフレンチ・コメディの決定版。先輩格のマルティヌ・ キャロルやフランソワーズ・アルヌールのあとをつぐグラマー・ス ター・ナンバーワソとして、ハルドオはその美しい肌を惜し気もな くスクリーン上に見せ、世の殿方を完全に悩殺する。
 演出に当ったミシェル・ボワロンは近年めきめきと頭角をあらわ して来た「ハンドルの逆転」(仮題・未輸入)のドニス・ド・ラ・ パトリエール監督とならんで明日のフラソス映画界を背負って立 つ監督と嘱目されていを新鋭。この「殿方ご免遊ばせ」は一本立ち してから4本目の作品だが、どちらかといえば、コミックなタッチ にさえを見せている。
 「或るパリ娘」の原題通り、これはブリジット・ハルドオ扮する ところの溌剌としたパリ娘のお色気行状記だが、このオリジナル・ シナリオを書き下したのが、「乞女の館」のジャソ・オーレルと、 女性ならではの軽妙なタッチで新進女性脚本家として売出して来た「忘れえぬ慕情」の アネット・ヴァドマンと聞けばこのスマートさもさこそとうなずかれるところ。 このシナリオを、オーレルと「遥かなる国から来た男」のジャック・エマニュエル                   及びボワロンの3人が脚色し、台詞をヴァドマンがひとりで担当している。
 主演は、前述のバルドオの他、嘗て仏米映画界に代表的二枚目と して君臨したシャルル・ボワイエが、ロマンス・グレイの皇婿に扮して かわらぬ貫録を見せている他、ハードボイルド派として知ら れる「リラの門」のアンリ・ヴィダルが珍らしく大もての二枚目に扮している。
 <物語>  フランスのローリエ首相の一人娘ブリジットはブロ ソドの髪も豊かな若く美しい少女である。仏政界の最 高責任者である首相も娘に向っては甘い父親でしかな い。万事当世風のこのパリ娘にはてんで歯が立たないのだ。
 そのブリジットが或る日のこと、官邸で速記タイピ ストとして働きたいと言い出した。また例の気紛れが 始まったともっばらの噂だったが、実は彼女にしてみ ればもっと深い下心があったのである。というのは、 彼女は父親の秘書役である若い官房長のミシェル・ル グランにぞっこん惚れこんでいたが、いくら愁波を送 ってもー向に手ごたえのない相手の態度に業を煮やし て、いつも彼の傍にいられるタイピストを志願したと いうわけなのである。
 一方、ミシェルにとっては首相の娘であるブリジッ トと結婚すれば、その将来を約束される絶好のチャンスには違いないのだが、 生来の好男子ぶりから、つき合う女友達に事かかぬ彼にしてみれば、ブリジットな どはほんの甘ったれた小娘にしか見えないのだ。
 国際会議をすませた首相がオルリイ空港に到着する という日、空港に迎えに出たミシェルを車で追った彼 女はとうとう信号無視で交通巡査につかまってしまったが、その巡査のいわく。 「男は追えば逃げますぞ」
 その言葉の通り、ミシェルはますます逃げるばかりだった。
 だが、やがて機会がやって来た。それから1週間ほどたったある日、 ローリエ首相の主催による野鴨狩りが、ソローニュの森で行われることになったのである。 ・・・  
    (86分)

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