恍 惚

<Lostlady>   (65年仏独)

<スタッフ>
製作
監督

脚本
撮影
美術
音楽
編集

<キャスト>
ナディーン・アンダーソン
エレクトラ
エリオット・T・アンダーソン
ニコス

ジョン・アルピン
ジョン・アルピン
ピーター・バーネイズ
ピーター・バーネイズ
クラウス・ラウンテンフェルト
マックス・メリン
ハーマン・シーム
クラウス・フォン・ボロ


イングリッド・チューリン
クローディーヌ・オージェ
パウル・フープシュミット
ニコス・クルククーロス
 イングマール・ベルイマン監督の問題作「沈黙」で女の自慰シーンを演じ、 センセーションを捲き起こしたスエーデンの演技派女優イングリッド・チューリンと、 「007/サンダーボール作戦」でボンド・ガールとして登場し、一躍脚光を浴びた フランスの美女クーローディーヌ・オージェが珍らしく顔を合わせた作品で、 女のセックスと欲望を鋭く抉った話題の映画である。
 ピーター・バーネイズが書き卸したシナリオに基いて、 バーネイズ自身とジョン・アルピンが共同で演出に当ったもので、ギリシャのアテネが舞台になっている。
 出演者は前記の異色2女優と、西ドイツのパウル・フ−プシュミット(大いなる神秘)、 そしてギリシャの新進二枚目ニコス・クルクーロス(青いけものたち)など多彩な国際的顔ぶれが揃っている。
 撮影は西ドイツ出身の名手クラウス・X・ラウンテンフェルトが担当し、 アテネでロケーションが行われた。
 音楽はハーマン・シームが監督し、ギリシャ風の美しい主題曲を作曲している。
 監督のジョン・アルピンが製作をも担当し、パリのC・E・Cと ミュンヘンのオリンピア・フィルムズの協力を得てプロデュースしたもので、 配給はアライド・アーチスッによって行われる。
 <梗概>  アテネに駐在する大使エリオット・アンダーソンは、高い教養を身につけた典雅な紳士だった。
 彼の妻ナディーンも、アテネの上流社交界の花形として一段と光を放つ優美な女性だった。
 だがこの夫婦の結婚生活は幸福ではなかった。2人の愛情は既に冷たくなっていた。
 2人の夫婦生活は事実上、名目だけのもので、ベッドを共にすることは絶えて久しくなかった。
 これは大使の異常な性格に原因していた。彼は美青年の詩人マーティンを自分の秘書として近づけ、 特別な愛情を注いでいた。
 女ざかりのナディーンは、夜ごとその美しい肉体に燃え上る性の欲求を満たすことが出来なかった。
 悶悶の夜を送る彼女は、やがて夜の町へ唯一人忍び出るようになった。
 近くの港町の薄汚れた空部屋を借りると、ナディーンは此処で、どぎつい化粧に身をやつし、 水夫や労働者の集まる歓楽街へ現われるのだった。
 其処で逞しい水夫を見つけると、彼女は男の手を取って闇に消えて行き、刹那の歓楽を求めるのである。
 この盛り場で沸き返っている安キャバレーに、美しいストリッパー、エレクトラがいた。 ・・・  (85分)

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