この神聖なお転婆娘

<CETTE SACREE GAMINE> (56年仏)

<スタッフ>
監督
脚本

原案
撮影
音楽

振り付け

<キャスト>
ブリジット・ラトゥール
ジャン・クラリ
リリー先生
ジェローム
ポール・ラトゥール
ダンスの先生イゴール
2人の刑事


ミシェル・ボワロン
ロジェ・ヴァディム
ミシェル・ボワロン
ジャン・ペリル
ジョゼフ・ブラン
アンリ・クロラ
ユベール・ロスタン
ジョルジュ・レーク


ブリジット・バルドー
ジャン・ブルトニエール
フランソワーズ・ファビアン
レイモン・ビュシェール
ベルナール・ランクレ
ミッシャ・オウア
ジャン・ポワレ
ミシェル・セロー
 フランスからアメリカヘ、そして日本でも水爆的な人気沸騰ぶりをみせているBB旋風の中心 ブリジット・パルドーの代表作。おてんばで、いたずらつ子らしい無邪気きと同時に、 すべての男性を悩殺せずにはおかない成熟したお色気―それらがかもし出すアンバランスが 世界を魅了したのであろう。
 「この神聖なお転婆娘」は明るいアメリカ映画的なお話にフランスの香り豊かなエスプリと ユーモアを織り込んだミュージカル・コメディの大作。ナイトクラブの歌手が、贋札事件に まきこまれたマスターのお転婆娘を学校から連れ出して自分の家にかくまううち、彼女は本領を発揮、 てんやわんやの大騒ぎとなる。その間にアメリカ映画も顔負けの豪華な超現実派バレーや、 シャンソンが次々飛び出して来る。
 パルドオをめぐってフランスのダニー・ケイといわれるシャンソン歌手ジャン・プルトニエール (パリの空の下セーヌは流れる)が相手役をつとめ、新星フランソワーズ・ファビアン(反乱、 火薬に火)、レーモン・ビュシェール(リラの門)、ミッシャ・オウア(フルフル)、 ダリー・コウル(「巴里野郎」の皿洗い)、人気のトップを行く漫才コンビ、ジャン・ポワレとミシェル・セローなど、 軽演劇界のヴェテランを一堂に集めている。
 パルドオの前夫ロジェ・ヴァディム(素直な悪女)とミシェル・ポワロン(殿方ご免遊ばせ) 合作のシナリオよりミシェル・ポワロンが監督した。ポワロンはルネ・クレールとエルンスト・ルビッチ 門下の鬼才で、この種の詩的雰囲気に富んだものは得意中の得意。
 この映画の好評でポワロン=パルドオ・コンビを再現したのが「殿方」である。 なお原題は「この憎たらしいやんちや娘」の意味で、邦題はその直訳。
 <物語>  パリはモンマルトルの豪華ナイトクラブ"ミシシッピ"のマスター、ラトゥール氏の一人娘ブリジットは、 とてもパパの手に負えないお転婆娘。休暇も終り、学校までパパに送つてもらう前にも、 たった5分の寸暇を惜しみ裸になってプールでひと浴び。
 ラトゥール氏は商売柄、娘をパリから距った寄宿学校にあずけていた。ブリジットは 父がナイト・クラブを経営しているとは知らない。
 ラトウール氏は思いがけないことから贋ドル事件に関連して警察の追求を受けた。彼は自分の商売を 娘に知らせたくはないこと、今ふりかかっている警察沙汰は占領中の名残りで、娘を絶対にまきこませたくない こと、などを"ミシシッピ"の歌手ジャン・クラリーに言い含め、ブリジットを学校から連れ出して、 一時の雲がくれ先スイスのジュネーヴへ届けてくれるように依頼した。
 上品な叔父というふれこみでジャンは学校に現われ、女校長と押問答。 狐につままれたような表情のブリジットをなんとか納得させて学校を出ようとしたとたん、 早くも警察がブリジブトをさがして踏み込んで来た。おかげでダンスの稽古場は大騒ぎ。 このドサクサを利用して、ジャンほブリジヅトの手をひっぱり、まんまと連れ出しに成功した。
 スイス国境にも警察の手が張りめぐらされていると睨んだジャンは、計画を変更、一旦自分の家にかくまった。 下男のジュロームはダンスの稽古着のままのブリジットを一目みるなりストリッパーと感ちがい、 ソワソワ落着かなくなった。ラトゥール氏と電話連絡の結果、しばらくブリジプトをここに預ることになった ジャンはジュロームに、『この娘は健忘症にかかっているから、身の上話をきいても駄目だぞ。』 と念を押しておいた。・・・(84分)

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