お嬢さん,お手やわらかに!

<Faibles Femmes>   (58年仏)

<スタッフ>
製作
監督
原作
脚色・台詞

撮影
美術
音楽
(歌

<キャスト>
アガート
エレーヌ
サピーヌ
ジュリアン

ポール・グレーツ
ミシェル・ポワロン
ソフィー・カタラ
ミシェル・ポワロン
アネット・ヴァドマン
ロベール・ル・フェーヴル
ジャン・アンドレ
ポール・ミスラキ
ポール・アンカ)


パスカル・プティ
ジャクリーヌ・ササール
ミレーヌ・ドモンジョ
アラン・ドロン
 いまヨーロッパで一ばん人気のある新進女優といえば、誰でも「危険な曲り角」ですばらしい演技を見せた パスカル・プティ、「芽ばえ」「三月生れ」の青春スター、ジャクリーヌ・ササール、 それに「サレムの魔女」「女は一回勝負する」のグラマー女優ミレーヌ・ドモンジョの3人の名を挙げるに違いありません。 そしてその3人が共演したら、どんなに楽しい映画ができるだろうとお思いになるでしょう。 その夢を実現したのが、この「お嬢さん、お手やわらかに!」です。 その上、男性NO・lのアラン・ドロンが3人のお相手役とあっては、まさに絢爛、名プロデューサーのポール・グレーツにして はじめてなし得た豪華キャストでありす。
 また、監督は「殿方ご免遊ばせ」でコミックなタッチにすばらしい腕の冴えを見せた新鋭監督ミシェル・ポワロンで、 一人のドン・ファンにあやつられた3人娘の復讐を描いた女流作家ソフィー・カタラの小鋭「カナリヤの殺人」を、 絶対楽しいスマートな青春恋愛コメディに仕立て上げました。
 撮影はフランス映画界きってのヴェテラン、ロベール・ル・フェーヴルが担当。 画面の美しさには定評のあるル・フェーヴルのカメラに、ジャクリーヌ・ササールが、わが国のスクリーンに はじめて美しいカラーで登場するわけです。その上、ハスカル・プティとミレーヌ・ドモンジョを加えた3人娘が 最新のパリ・モードを次々と御紹介するのですから、考えただけでも楽しいではありませんか。
 美術には映画の内容にぴったりマッチした近代感覚の持主ジャン・アンドレ、 音楽には映画音楽界の第一人者ポール・ミスラキがそれぞれ腕をふるっているほか、 わが国にも来朝して人気を集めた少年歌手ポール・アンカが、有名なダイアナ″と、 とくにこの映画のために彼自身が作詞、作曲したお嬢さん、お手やわらかに!″の2曲を歌っています。
 <物語>  今夜はアガートの結婚披露のパーティーです。彼女とならんだ花婿アンドレほ35才の年寄り″。 それでも彼女は結構ニコニコと大ぜいの客に愛嬌をふりまいています。 そんな彼女の顔がさっと曇りました。招きもしないジュリアンがやって来たのです。 というのも、美青年で、スポーツマンで、ドン・ファンで通っているジュリアンは、 つい半年ほど前まで、当夜の花嫁アガートの親密″なボーイフレンドだったからです。 たしかにその夜の客としてはあまりふさわしくない相手です。
 ところが当のジュリアンはそんなことは一こうにお構いなく、平然としてアガートにかつての友情″を語りかけ、 おまけにアガートの親友サピーヌにまでウインクをしてみせる始末です。 一方、サピーヌも、ジュリアンがいわゆる女たらしであることを十分に承知していました。 でもサピーヌは自信満々。とくにセックスアピールにかけては絶対……と信じているのです。 だからジュリアンの視線が自分の上に注がれていることを知ったとき、 自分の魅力をためしてみたくなったのはいとも当然です。すぐに彼女はジュリアンと翌日のランデヴーを約束しました。
 ところが、あにはからんや、ジュリアンは来ません。が、これもドン・ファンの作戦のうち。 数日後ばったり出合った彼女に二回目のランデヴーの時間を告げました。 今度は先に行って待っていること。これが秘訣です。
 一方、サピーヌはこの前ふられた対抗上時間に遅れて行くことにしました。別のボーイフレンドとつき合っていた、 というふれこみにするのです。その相手に選ばれたのが聖母修道院の学校に寄宿している妹のエレーヌでした。 厳格な音楽家のマロニ氏夫妻を両親にもつ彼女は、うぶで純真でいわば模範的な寄宿生です。 その相手がジェラール・フィリップとマーロン・ブランドを一緒にしたような好男子だというのです ・・・  (100分)

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