骨までしゃぶれ!

<Colere Froide>   (60年仏瑞)

<スタッフ>
監督
脚本

撮影
美術
音楽

<キャスト>
カトリーヌ
ローラン警部
アレクス
ランベル

アンドレ・アゲ
アンドレ・アゲ
アンドレ・ルグラン
リュシアン・ジュラン
ジャン・ローラン・キニョン
マルセル・スターン


エステラ・プラン
アロルド・ケイ
ジャン・マリー・フェルテ
ピエール・フロモン
 原題の「冷たい怒り」とは嫉妬のこと。嫉妬が生んだ恐怖の犯罪と、それを追う警部の 苦心を快調なテンポで描く迫力篇。冒頭のすざまじい射撃戦から、思いがけない結末にいたるまで、 息をもつがせぬ展開で観客の手に汗をにぎらせる。
 脚本は監督のアンドレ・アゲと、老練脚本家のアンドレ・ルグランの共同執筆。 アゲは「ウィーンの別離」でわが国にも紹介された中堅監督。このアゲにジャン・ポール・サッシーが 全面的に協力している。サッシーはクレマン、ワイルダー、カイヤットなどの名匠の肋監督をつとめたのち、 短篇作家として名を成した新鋭。この映画の歯切れのよいテンポ、ドライなタッチはこのサッシーの力に 負うところが多いと思われる。
 撮影のリュシアン・ジュラン、美術のジャン・ローラン・キニョン、 音楽マルセル・スターンはそれぞれフランス映画界での一流技術者たち。
 女主人公に扮しているのは「暴力組織」「殺られる」「野獣は放たれた」などに主演していた エステラ・ブラン。清純な美しさと豊満な肉体の魅力が奇妙にミックスして、今や彼女は、 フランス暗黒映画のヒロイン・スターとなっている。
 彼女を助ける助演陣には「女猫」のアロルド・ケイ、 若手スター、ピエール・フロモン及びピエール・ジャン・ヴァイヤール、ジャン・マリー・フェルテなどの 老練が演技を競っている。また、その他に、新星リリアヌ・ブルッスがナイトクラブの歌手に扮して 美しいいろどりをそえている。
 <梗概>  パリにほど遠からぬ一小都会。静かなその雰囲気をうち破るガン・ファイトの響きが町の人々を驚かした。 数人からなるギャング団の一味が激しい射撃戦を展開しているのである。
 その中の一人の男が町のナイトクラブフレネティク≠ノ入って行った。 ラムスと名のるその男は店のマネージャー、ジラルディエに高とびの費用をゆするつもりなのである。 もともとラムスとジラルディエは仲間だったのだ。
 が、応対に現われたクラブの女ジョルジナはジラルディエの留守を告げた。警官隊はもうすぐそこまで来ている。 急いで仲間の待つ車にとびのった彼は深夜の道を首領クリスチャン・ランベルの邸に向かった。 追う警官隊。逃げるギャング団。壮烈な機関銃戦はたちまちにして終りをつげた。 ギャング団の車は転覆、一味は無残な死をとげてしまったからである。しかし、ラムスだけは死ななかった。
 彼らの首領クリスチャン・ランベルは、その頃、愛人カトリーヌを邸から送り出していた。 カトリーヌは警察出入りのカメラマン、アレクスの妻である。彼女はその夜、遅い帰宅の理由を フレネティク≠ノいたと、夫に説明した。
 しかし、その嘘はすぐにばれた。アレクスが友人のローラン警部からの電話で呼び出され、 フレネティク〃に出かけて行ったからである。はたして、妻はその夜、どこにいたか?その疑惑は やがてとけた。ランベル家の召使いハリが首になった腹いせに、・・・  (95分)

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