カジノ・ド・パリ

<Casino de Paris>   (57年仏独伊)

<スタッフ>
監督
脚色・台詞

撮影

美術
バレー振付
音楽

<キャスト>
カトリーヌ・ミラー
ジャック・マルヴァル
アレクサンドル・ゴルディ
カトリーヌの母
カトけーヌの父

アンドレ・ユヌベル
ジャン・アラン
ハンス・ヴィルヘルム
ブルーノ・モンディ
アーウィン・ヒリアー
ルネ・ムーラエル
ビリー・ダニエル
ポール・デュラン


カテリーナ・ヴァレンテ
ジルベール・ベコー
ヴィットリオ・デ・シーカ
グレーテ・ヴァイザー
ルドルフ・フォーゲル
 パリの名物として有名なミュージック・ホールカジノ・ド・パリ" を舞台に、 「情熱の花」たど数々のヒット曲で知られる人気絶頂のカテリーナ・ヴァレンテが「遥かなる国から来た男」の シャンソン歌手ジルベール・ベコーとともに、思う存分歌いまくり踊りまくる豪華、ミュージカル作品。 ヴァレンテにとっては7本目の出演映画だが、わが国でスクリーンの上の彼女を見ることができるのは これがはじめてである。
 監督は「間諜都市」「一日だけの天国」たどですでにわが国にも紹介されている中堅監督アソドレ・ユヌベル。 脚本・台詞は、監督ユヌベルとのコンビで知られるジャン・アランと「恋ひとすじに」を手がけたドイツの脚本家 ハンス・ヴィルヘルムが共同で書いている。撮影は新鋭ブルーノ・モンディと、英国映画界に活躍している アーウィン・ヒリアーの2人。他に、幻想的なバレー「魔術師」の場面だけは「忘れえぬ慕情」の撮影監督 アンリ・アルカンが担当している。また、美術はフラソス映画界のヴェテラン装置家ルネ・ムーラエルの担当。
 映画の中で数カ所にわたってくりひろげられるバレー場面では、ハレー界の新進、ビリー・ダニエルが振付を担当、 ヴァレンテのパートナーとして自ら踊っているが、「魔術師」の場面だけはベコーとのコンビで成功している クロード・バルマが受持っている。
 音楽はシャンソン作曲家として知られる「幸福への招待」のポール・デュランが担当して、 ヨーロッパ的ミュージカル・ムードをもり上げている他、ルイ・アマード、ピエール・ドラノーエのコソビの作詞による シャンソンをベコーが自ら作曲、歌っている。
 ヴァレンテをはじめ随所に登場する女性たちの衣裳は世界的な名声を博しているパリのデザイナー、 ジャック・アイムが自ら腕をふるったもの。
 演技陣ではヴァレンテ、ベコーとともに、イタリアの名監督、名優として有名なヴィットリオ・デ・シーカが 例のごとく風格ある演技を見せている他、グレーテ・ヴァイザー、ルドルフ・フォーゲルなどのドイツ中堅俳優、 「宿命」のグレゴワール・アスラン、新進女優として注目され
ているヴェラ・ヴァルモンなどが演技を競っている。 また、レコードでおなじみのヴァレンテの実兄シルヴィオ・フランチェスコが登場、ヴァレンテとともに得意の デュエットを聞かせているのも観物である。


 <梗概>  パリのミュージック・ホールカジノ・ド・パリ" の人気番組は聖カトリーヌ祭" 。 その名にふさわしい美貌と美声のスター、カトリーヌ・ミラーは、その日もさかんな拍手喝釆を受けて楽屋にもどった。 そこに待ちうけていたのは思いがけなくも世界的に有名た劇作家、アレクサンドル・ゴルディだった。 驚くカトリーヌに彼は自分の新作の主役を演じてほしいと申し出たのである。
 なにぶんにも相手は世界に名をとどろかす大作家である。スターの座にあるとはいえ、ミュージック・ホールの踊り子には 夢のような幸運だった。喜んだカトリーヌはゴルディの説得に従って "カジノ" を去り、カンヌにあるゴルディの 宏壮な別荘に移って、そこで演技の稽古にはげむことを承諾した。
 しかし、ゴルディの秘書役をしているジャック・マルヴァルは、ゴルディのそんた意図を途方もないことだと反対した。 たかがミュージツク・ホールの踊り子に、難しい舞台での役を演じおおせることはとうていできないというのである。
 若いジャックが主人ゴルディの考えをそのように平然と批評できるのは、 実はこの2人が職業上のある秘密で結ばれていたからに他ならない。 というのはゴルディの数々の作品はジャックの手になったものだったからである。 かつてはすばらしいひらめきを示したコルディの才能も、功成り名とげた現在はすっかり枯渇してしまい、 その代りにジャックがゴルディの名で腕をふるっていたのだった。
 こんな関係から、ゴルディはジャックの意見に従うのが常だったが、 こんどばかりは強硬にカトリーヌの抜擢を主張してゆずらなかった。今度の抜擢も純粋に芸術的た考えからだというのである。 ・・・  (102分)

「カジノ・ド・パリ」がくりひろげる唄と踊りの饗宴

バレー聖カトリーヌ祭(Sainte Catherine)
唄 C・ヴァレンテ

シャンソンタイプライターの唄(Machine a Ecrire)
唄 G・ベコー

シャンソンめっぽう素敵(Fomidablement)
唄 G・ベコー

シャンソン パパ・ピッコリーノ(Papa Piccolino)
唄 C・ヴァレンテ  S・フランチェスコ

シャンソン愛のメロディー(Melodia d'Amore)
唄 C・ヴァレンテ
バレー トロピカル(Tropical)
唄 C・ヴァレンテ

シャンソン セヴリヌの辻(Square Severine)
唄 C・ヴァレンテ  G・ベコー

バレー 魔術師(Le Magicien)
唄 G・ベコー

シャンソン エル・バイヨソ(EI Bayon)
唄 C・ヴァレンテ  S・フランチェスコ

バレー カントリー・ガール(Country Girl)
唄 C・ヴァレンテ

inserted by FC2 system