危険がいっぱい<Les Felins> (64年仏)The Love Cage |
||
<スタッフ> 製作 監督 原作(小説) 脚色 撮影 音楽 <キャスト> メリンダ マーク バーバラ |
ジャック・バール ルネ・クレマン デイ・キーン ルネ・クレマン パスカル・ジャルダン チャールズ・ウィリアムズ アンリ・ドカエ ラロ・シフリン ジェーン・フォンダ アラン・ドロン ローラ・アルブライト |
「地下室のメロディー」「黒いチューリップ」と、今や人気の絶頂を行くアラン・ドロンと、
近くは「ニューヨークの休日」で、その真価を見せたハリウッドのホープ、ジェーン・フォンダとの初顔合わせということで、
撮影に入る前から、大きな話題を呼び、しかも、監督が、ドロンと組んで、「太陽がいっぱい」「生きる歓び」などを作った、
フランス映画の第一人者ルネ・クレマンとあって、本年最も強い期待を寄せられて来た、
スリルとサスペンスいっぱいのドラマである。
監督のルネ・クレマンは、「鉄路の斗い」(46年カンヌ映画祭)、「海の牙」(47年カンヌ映画祭) 「鉄格子の彼方」(51年アメリカのアカデミー賞)、「禁じられた遊び」(52年ベニス映画祭)、 「居酒屋」(56年ベニス映画祭)などの受賞作品をはじめ、いつも注目すべき作品を発表する名匠で、こんど、 ドロンの相手役女優に、ジェーン・フォンダが起用されたのは、彼の強い要望にもとずいたものである。 ここでは、ドロンは、ギャングのボスの恨みを買い、四六時中、ギャングどもに付け狙らわれる、 いかさまカード師に扮し、ジェーン・フォンダは、彼を独占しようと、危険な策略をめぐらす恋の女を演じる。 ストーリーは、デイ・キーンの小説「喜びの家」をもとに、クレマン監督が、 「バナナの皮」のチャールズ・ウィリアムズ(原作)や、パスカル・ジャルダンと共に脚色したもの。 ′ 撮影は、モンテ・カルロ、ニース、カンヌなどの、フランス・リビエラ一帯でロケーションされ、 「シベールの日曜日」「私生活」「太陽がいっぱい」などのアンリ・ドカエが撮影監督に当った。 美術や装置担当は、「悪徳の栄え」「パリジェンヌ」などのジャン・アンドレである。 また、ジェーン・フォンダや、ローラ・アルブライトの衣裳は、パリの名デザイナーで、わが国でもおなじみの ピ |
エール・バルマンの手になったもの。主な出演者は、主演の2人のほかに、「恋のKOパンチ」や
TV映画「ピーター・ガン」シリーズのローラ・アルブライトである。
製作担当は、「地下室のメロディー」「私生活」などのジャック・バール。 <梗概> マークは、若くてハンサムな、いかさまカード師だ。モンテ・カルロの豪華なホテルで休暇を 過ごしていたが、ある日、ホテルで待ち構えていた4人の男に掴まえられ、いためつけられたあげく、 車で運び去られた。 男たちは、アメリカのギャング一味で、ボスから、マークの首を持って来いと、 ヨーロッパへ派遣されたのだ。 事の起こりは、プレイボーイのマークがボスの妻君に親切過ぎたためだ。 若僧にのぼせあがっている女房に、奴の首をプレゼントしなければ、腹の虫がおさまらないのだ。 車は、超高速道路を突っ走り、高い断崖の上に止まった。足下は人気のない入り江だ。 ギャングどもの仕事には、もってこいのところだ。 彼らが、かくこうな場所を物色に出かけたとき、マークは、見張りの男を襲って逃げ出した。 必死の逃亡と激しい追跡。マークは、危うく、町へ向うトラックに乗ることができた。 ギャングはしつように追いすがる。 だが、町に入って、追手の車が雑沓に身動きできなくなったとき、マークは、 ふと目についた救世軍施設に逃げ込んだ。そこは浮浪者の無料宿泊所だった。 そこで、彼は、金持の若いアメリカ人、未亡人バーバラ・ヒルと、 そのいとこのメリンダと知り合った。彼女らは、浮浪者に食物を施すため、週に2回、 きまってここを訪れるのだった。 ・・・ (97分) |