シャレード<Charade> (63年) |
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<スタッフ> 製作・監督 原作 撮影 音楽 衣装 <キャスト> ピーター・ジョシュア レジー バーソルミュー テックス スコビイ ギデオン |
スタンリー・ドーネン ピーター・ストーン マーク・ベーム チャールス・ラング・JR ヘンリー・マンシーニ ジヴァンシイ ケイリー・グラント オードリー・ヘップバーン ウォルター・マソー ジェイムズ・コバーン ジョージ・ケネディ ネッド・グラス |
連続殺人をめぐってのミステリー・コメディ。製作・監督は「パリの恋人」のスタンリー・ドーネン、
脚本はピーター・ストーン、撮影はチャールズ・ラング・JR。
音楽は「ティファニーで朝食を」でオスカーを獲得した作曲ヘンリー・マンシーニ。
出演者は「噂の二人」のオードリー・ヘップバーン。オードリーのパリを舞台にした出演作の4本目で当時34歳。 それに「ミンクの手ざわり」のケーリー・グラント、 「脱獄」のウォルター・マッソー、ジョージ・ケネディ、「大脱走」のジェームズ・コバーンなど。 オードリーの衣裳はジヴァンシイ、タイトルデザインをモーリス・バインダーが担当した。 <梗概> フランスの片田舎を汽車が快走していた。と、その車輌の流れから一人の男が投げ出され、 もんどり打って線路ぎわの草むらに横たわった―― 静かに…動かない…死んでいるのだ! スキーをする人で賑ぎわうフランスの行楽地。風変りなアメリカ娘レジー・ランバートと 彼女のフランスのお友だちシルビー・ゴーデー、それに今年8才になるというシルビーの腕白坊やジャン・ルイに 私たちは会った。レジーにとって、チャールス・ランバートとの結婚は少しも幸せではなかった。 そこで、彼女はチャールスとの離婚を決意していた。 ちようどそんなとき、男らしい魅力に富んだ独身のアメリカ人 ピーター・ジョシュアが彼女の前に現れた。彼女はひと目見てこの男にひかれていったが、 彼の方もこの出会いに気をよくしていた。そして、彼がパリへ戻ることになったとき、 彼女はパリの住所と電話番号を彼に教え、気が向いたら電話をくれるようにと言って別れた。 シルビーの車に送られてパリのアパートへ戻ったレ |
ジーは、一歩部屋に入ってすっかり驚いてしまった。
部屋の中が空っぽなのだ。見馴れた家具も、絵画も、洋服もきれいさっぱりと跡形なく姿を消していた。
彼女はただ、戸惑うばかりで、空になった部屋の中をなにするともなく歩きまわっていた。
と、その時、来客を知らせるベルの音に、戸口へたったレジーは、 パリ警察のエドワード・グランピエル警部とあやうく鉢合せしそうになった。 警部の案内でパリ警察の死体公示所へ連れてこられたレジーは、はからずもそこで夫チャールスの死体を確認したのだ。 彼はまぎれもなく、パリからル・アーブルに向けて疾走する列車から投げ捨てられた男である。 グランピエルはレジーにいろいろの質問をした。が、彼女の口から知り得たことは、彼女が夫チャールスのことに まったくの無知だということだった。 警部の説明によれば、チャールスはついこの間の水曜日にアパートのなかの家財全部をそっくり競売にかけて売り払い、 現金25万ドルを手にしたそうだが、その金が列車に残された彼の所持品の中になかったというのである。 警察は、彼がいた汽車のコンパートメントで小さな航空用バックをみつけたが、そのなかみは総額6000ドルの 旅行用小切手と、木曜日の日附けで“シャンゼリゼエ公園・午後5時”と約束を記るしたメモ帳、 それに南米ベネズエラ行きの船のチケット、この事件解決にはなんの手掛かりにもならない レジー宛の・封のしていない手紙、そのほかアパートの鍵、櫛と歯ブラシ、万年筆、新聞、カミソリ、 タルカム・パウダーの缶1固などだけだという。 加えて、それぞれ国籍と名前だけが違うだけで、それらに貼られた写真はまったくの同一人物という 4ケ国ものパスポートを所持していた事実は、一層この事件を難解なものにしていた。 ・・・ (113分) |