やぶれかぶれ

<The Caddy> (53年)

<スタッフ>
製作
監督
脚色

追加台詞
原作
撮影
音楽監督

<キャスト>
ジョー・アンソニー
ハービー
ケイシー・テイラー
リサ・アンソニー
パパ・アンソニー
バクスター氏


ポール・ジョーンズ
ノーマン・タウログ
エドモンド・L・ハートマン
ダニー・アーノルド
ケン・イングランド
ダニー・アーノルド
ダニエル・L・ファップ
ジョセフ・J・リリー


ディーン・マーティン
ジェリー・ルイス
ドナ・リード
バーバラ・ベイツ
ジョゼフ・キャレイア
フレッド・クラーク

 マーティン=ルイスのコンビ健在なりしころの作品。
 マーティン=ルイスの底抜けチームがわがくにに紹介されたのは「底抜け艦隊」が最初であったが、 それ以来、「落下傘部隊」「ぴっくり仰天」「最大のショウ」「お若いデス」「画家とモデル」 「ニューヨークの休日」「西部へ行く」が公開され、いまやわがくにのファンのあいだでもアメリカの 喜劇映画を代表する名コンビとして人気をあつめている。
 この種の喜劇チームはいささか足りない人間とその引立て役のまともな人間とのイキがぴつたり合わなければ 成功しないが、ディーン・マーティンとジェリー・ルイスの場合ほど絶妙の組合わせはいままでなかった。 二枚目として一本立ちができる上にビング・グロスピーばりの歌手としても人気があるマーティンと チャプリンを感心させたほどの喜劇のセンスをそなえたルイスとの対照が巧まずして すばらしい成果をあげているのである。
 しかも、マーティンも、ルイスも、近代的のあかるい空気を感じさせるので、 心から笑いにとけこむことができて、少しもいや味がない。珍芸を見せるルイスに淡いペーソスが感じられることも 見のがせない特色といっていい。
 マーティンとルイスがはじめてコンビを組んだのは、1947年のことで、 場所はコニー・アイランドのナイトグラブ。たちまち、人気をえて、バラマウントのプロデューサー、 ハル・ウォリスが契約、映画にも出ることになった。映画へのデビューは47年の「我が友アーマ」であるが、 マーティンルイスのチームとして主演作品をとるようにたったのは51年からである。 現在、映画のほか、テレビその他でも活躍、アメリカの一流芸人の地位を獲得している。
 製作は「底抜け西部へ行く」のポール・ジョーンズ、監督は「お若いデス」 「底抜けニューヨークの休日」など底抜けコンビの作品を5本も監督している喜劇映画のベテラン、ノーマン・タウログ。
 マーティン=ルイスを助けて「地上より永遠に」のオスカー女優ドナ・リード、 「イブの総て」「1ダースなら安くなる」のバーバラ・ベイツが華やかな彩りを添える。
 また"ゴルフの神様"といわれたベン・ホーガン、ホーガンに劣らぬ名人サム・スニードをはじめ アメリカの一流プロ・ゴルファーが特別出演している。

 <物語>  ニューヨークのパラマウント劇場。ショーに出演中のジョー・アンソニー(ディーン・マーティン)と ハービー(ジェリー・ルイス)の姿を一目見ようと、入場できなかったファンが劇場を取り巻いていた。
 ジョーとハービーは楽屋の窓から往来のファンにあいさつをしながら、 サイン入りの写真や身のまわりの物を手当たり次第に投げ与えていた。
 楽屋には他にジョーの父母とユナイテッド通信社の記者の3人がいた。 記者はジョーとハービーの身の上話を聞きに来ていたので、 やがてジョーの父が2人の子どものときからの話を始めた。
 ジョーの父はサン・フランシスコの漁師で、ジョーに家業をつがせようとしたが、 船に弱かったため、海に出ることができず、漁師になることができなかった。
 ジョーは家をとび出して、道路工事の人夫になったり、農場で働いたりしたが、 どこも永つづきせず、一文なしになってサン・フランシスコに舞いもどってきた。
 ハーピーの父は有名なゴルフ選手だった。ハーピーも父の血をうけて、ゴルフが巧かったが、 試合に出ると群衆恐怖症にかかり、どうしても実力を出すことができなかった。
 ハーピーもジョーと同じように家をとび出して、デパートで働いているうちに、 ジョーの妹のリザと恋仲になった。恋人ができると、ハーピーは仕事が手につかず、 さまぎまの失敗を重ねて、デパートをクビになった。
 リザはハーピーをつれて家にもどり、 ・・・
    (95分)


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